JRA 藤田伸二があの天皇賞馬と再タッグ!? 「ファンに夢を与えているのは騎手ではなく馬」名手も夢見る「競走馬と共栄できる未来」
元JRA騎手の藤田伸二氏が、多くの引退した名馬たちを預かるヴェルサイユリゾートファームを訪れ、現役時代に主戦を務めたヒルノダムールらに騎乗したとTwitterで報告した。
藤田氏が騎乗したのはヒルノダムール、アドマイヤジャパンの2頭。なかでもヒルノダムールはデビューから引退まで一貫して藤田氏が騎乗し、2011年の天皇賞・春(G1)を勝つなど活躍。同年にはフランスに遠征し、凱旋門賞(G1)にも挑戦(10着)している。本人にとっても思い出深い1頭なのは間違いないだろう。
約9年ぶりに愛馬ヒルノダムールにまたがったという藤田氏は、その模様をTwitterにアップ。「種馬を引退してまもなく、人を乗せてない時期が長かったらしく、メチャ暴れ馬やった…」と明かした。だが、 “ヤンチャ”っぷりを発揮したヒルノダムールにも危なげなく騎乗し、 “JRAトップクラスの騎手”だったころを彷彿とさせる姿を披露している。
その日の夜に藤田氏は自身のYouTubeチャンネルで、改めて2頭に乗った感想を告白。また今回のヴェルサイユリゾートファームに行った理由について「クラウドファンディングに協力したかった」と語っている。さらに動画の後半で藤田氏は、「(競走馬は)種馬が終わったから、ポイ捨てされるような扱い」をされるべきではないと語り、「ファンに夢を与えているのは騎手ではなく、馬だと思うから」「今まで応援した人が支援しなければならないと思っている」と思いの丈を打ち明けている。
ヴェルサイユファームの分場であるヴェルサイユリゾートファームは、競走馬、種牡馬、繁殖牝馬などのキャリアを終えた馬たちの養老牧場として活動をスタート。現在はアドマイヤジャパン、ヒルノダムール、ローズキングダムなど20頭以上の引退馬が余生を過ごしている。
「ヴェルサイユリゾートファームは、牧場に泊まる体験ができる『宿泊施設』や馬を鑑賞できる『馬カフェ』の運営、また引退名馬への乗馬・引き馬体験などで収入を得て、繋養費用をファンや関係者たちの支援だけに頼る旧来のシステムからの脱却を目指しているようです。
すでに『宿泊施設』は稼働していますが、今回行っているクラウドファンディングは『馬カフェ』の施設設営費用などにあてられるみたいですね。藤田氏もこの支援からの脱却・自立化の考えに共感したからこそ、訪れたのでしょう。このまま計画が順調に進み、引退した馬たちが気持ちよく残りの馬生を過ごすことができる施設のモデルケースとなってもらいたいです」(競馬誌ライター)
このクラウドファウンディングはまだ続行中だ。興味を持った方は一度でいいのでサイトを覗いてもらいたい。