エイシンヒカリ、絶好1枠1番も不気味すぎる「隣」……武豊騎手の「この馬は難しい」発言に見る不安と期待
30日に開催される天皇賞・秋(G1)の枠順が確定。その中でも話題なのが、最内枠「1枠1番」を引いたエイシンヒカリ(牡5 栗東・坂口厩舎)だ。
昨年の香港C、今年の仏イスパーン賞と海外G1を2勝。世界ランクでも上位に名を連ね、国際的な知名度も獲得する同馬だが、国内G1はまだ未勝利。昨年惨敗したこの天皇賞が日本ラストランになることから、この戦いはまさに「最後のチャンス」となる。武豊騎手騎乗、逃げを身上とするなどスターの素養がある点からも、1番人気に押される可能性は十分だろう。
しかし、エイシンヒカリにとって今回の「枠順」は、非常に警戒すべきものとなってしまった。無論内枠に有利とされる東京2000mであれば、「絶好」1枠1番は歓迎に違いない。しかし、不気味なのはその「隣」にある。
1枠2番に入ったのは、昨年の同レースで6着になったクラレント(牡7 栗東・橋口厩舎)。近走では4月のマイラーズC(G2)で3着に入ったのが目立つくらいで、あとは上位に食い込めず敗戦を続けるベテランだ。今や世界から注目される存在になったエイシンヒカリの敵ではないように思えるが……。
「昨年の天皇賞、大方の予想ではエイシンヒカリは逃げを選択すると言われていましたが、『2番手』でレースを進め、9着に完敗しています。その時逃げたのがクラレントでした。武騎手はエイシンヒカリを『逃げなければダメな馬ではない』とも語っており、実際にイスパーン賞では2番手から圧勝しています。とはいえ、テンのスピードがエイシンヒカリより上とされるクラレントが先んじて外から被さってきた場合、外枠から逃げを打つ馬がいなければ隊列は昨年と同じになる。