JRAサクラ軍団復活の狼煙!? ラジオNIKKEI賞(G3)堀宣行厩舎サクラトゥジュールの前走が秀逸!
2016年産経大阪杯(G2)でキタサンブラックを破ったアンビシャス、2017年七夕賞(G3)を制覇したゼーヴィント、2019年日経賞(G2)を制覇したメイショウテッコンなど、このラジオNIKKEI賞を勝った馬が出世していくレースへと変わってきている。
そのレースに「サクラ軍団」にとっては久々の逸材サクラトゥジュール(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)が参戦してくる。
サクラトゥジュールのオーナー・さくらコマースは、短距離のG1で活躍したサクラバクシンオーのオーナーとして有名だが、1970〜1990年代の重賞レースにサクラという冠名が付く馬を、多く送り出してきた名オーナーである。
日本ダービーを勝ったサクラチヨノオー、皐月賞と菊花賞を勝ったサクラスターオー、天皇賞・春、有馬記念を勝ったサクラローレル、天皇賞・秋を勝ったサクラユタカオー、サクラチトセオー等、他にも重賞戦線を賑わせてきた馬を数多く所有してきた。
しかし、2000年代に入ってからはG1馬を輩出しておらず、サクラメガワンダー、サクラアンプルールあたりが重賞勝ちを収めたくらいだ。
このサクラトゥジュールは、これまで6戦して勝ち切れないレースが多いのだが、すべて3着以内に来ている。相手なりにレースをこなすセンスがあり、そのポテンシャルはかなり高い。
その片鱗を見せたのが、前走の3歳1勝クラスのレースだ。
東京芝1600mのレースだったが、スタートから勢い良く飛び出して3番手につけ、3コーナーでは2番手に押し上げる。その後は流れに乗り、直線を向くとあっさりと逃げ馬を交わして先頭へ。そのまま後続を突き放し2馬身1/2差の楽勝だった。
まだ余裕があったサクラトゥジュールだったが、終わってみれば1分31秒7という絶好タイムで勝ってみせた。これは同条件で行われた今年のNHKマイルC(G1)の1分32秒5を大きく上回っている。
前走後、サクラトゥジュールはすぐ短期放牧に出され、6月中旬に帰厩し、調整は順調だという。このラジオNIKKEI賞を勝って、サクラ軍団復活の激走を競馬関係者だけでなく、古くからの競馬ファンに届けたいところだ。