JRA「9年前」の波乱を再現する!? CBC賞(G3)阪神開催は史上2度目、前回「10万馬券」の立役者から浮かび上がる1頭とは
夏のハンデ重賞ということで荒れるイメージのあるレースだが、意外にも過去10年の勝ち馬はすべて4番人気以内と、下馬評通りの結果となっているのだ。その一方で、2~3着には7番人気以下の馬が10頭入っており、ヒモ荒れしやすいレースであることがわかる。
本来であれば、過去の傾向から狙いの穴馬をあぶりだすのが良いのだが、今年は阪神開催のため中京開催とは傾向が同じとは限らない。そのため、今年で56回目を迎えるCBC賞が、唯一阪神競馬場で行われた2011年のレースを振り返りたい。
1番人気に支持されたのはトップハンデ58.5キロのダッシャーゴーゴー。それに続いて3歳牡馬で52キロという軽ハンデのツルマルレオンが2番人気に推された。レースは良馬場発表で行われたが、天候は雨。パンパンの良馬場とは言えない状態で行われた。
まずハナを切ったのは前年覇者で4番人気のヘッドライナー。前半3ハロン33秒8の淀みない流れでレースは進んだ。中団後方寄りでレースを進めたダッシャーゴーゴーは4コーナーから徐々にポジションを上げていく。そしてゴール手前で逃げ粘るヘッドライナーをきっちり捉えて優勝を飾った。その一方で、後方から追い込んだツルマルレオンは8着に敗れた。
結局は1番人気、4番人気での決着となったが、注目すべきは3着に13番人気タマモナイスプレイが入ったことだ。2番手からレースを進めた同馬は内をロスなく回り、最後はダッシャーゴーゴーに交わされたが、3着に残している。この結果、3連単の配当は11万1610円という高額配当が飛び出したのだ。
今年のCBC賞でも、タマモナイスプレイのような馬を狙いたいところだろう。そんな穴馬候補がグランドロワ(牡6歳、栗東・鈴木孝志厩舎)だ。
実は、グランドロワとタマモナイスプレイには多くの共通点がある。
まずは、出走時の馬齢が6歳、さらに前走から距離短縮でCBC賞に挑む点も同じだ。また、ハンデも56キロだったタマモナイスプレイに対し、グランドロワは1キロ軽い55キロで出走できるのも魅力的だろう。
そして最もセールスポイントとなるのが逃げ馬という点だ。