JRA登録ミス!? 三冠配合ラインベック「初ダート挑戦」に心配の声!? 9年ぶり開催の出世レースには、かつてのダート王の名も
果たして、吉と出るのか、凶と出るのか……。
5日、阪神競馬場で行われる西脇特別(2勝クラス)で、超良血馬のラインベック(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)が初ダートを迎えることが話題になっている。
父は言わずと知れた史上2頭目の無敗三冠馬ディープインパクト。そして、母も2010年に牝馬三冠を成し遂げたアパパネ。世代の頂点を極めた三冠馬同士という超豪華な両親を持つラインベックは、当然ながらデビュー前から大きな注目を集めていた。
そんな周囲の期待に応えるべく、単勝1.5倍でデビュー戦を快勝したラインベックは、続く中京2歳S(OP)でも単勝1.2倍の人気に応えて2連勝。あっという間にクラシックロードに乗ったが、迎えた3戦目の東京スポーツ杯2歳S(G3)では、厳しい“現実”が待っていた。
着順こそ初重賞で3着ならまずまずと言えるが、9馬身先にいたのは今年無敗で春二冠を達成したコントレイルだ。ここで歯車が狂ったのか、その後のラインベックは善戦こそしても勝ち星からは遠ざかり、今年5月のNHKマイルC(G1)を最後に休養に入っていた。
昨年末のホープフルS(G1)こそ4着だったが、皐月賞(G1)で15着、NHKマイルCも8着と芝では限界を見せていたラインベックだけに、陣営がダートへ新境地を求めた判断は妥当だろう。
しかし、芝で頂点を極めたディープインパクト×アパパネというロマン溢れる配合を見れば、やはり一抹の寂しさがあるファンも多いはずだ。
「秋を見据えても結果が欲しい一戦になりますが、果たしてダートがどうか。もともと追い切りでいい動きをする馬ですし、あまり速い上がりを使えないことからも、ダートという選択は理に適っていると思います。
ただ、父ディープインパクトは圧倒的に芝に偏った存在。芝で通算1968勝(4日現在、以下同)している反面、ダートでは187勝しかしていません。重賞232勝中、ダートはたった2勝ですから、ラインベックもまずダート適性があるのかが大きな課題になりますね」(競馬記者)
ちなみに母アパパネは、これまでラインベックを含め4頭の仔がいるが、父はすべてディープインパクト。兄妹の中でもダートを走った馬がいないだけに、まったくの未知数となる。