「これが王者の走りだ!」天皇賞・秋(G1)は、王者モーリスが世界のR.ムーア騎手を背に戴冠!
昨年の年度代表馬が距離の壁を超えると共に、本来の輝きを取り戻した。
30日に東京競馬場で行なわれた第154回の天皇賞・秋(G1)。昨年の年度代表馬モーリスを始め、世界No.2の評価を受けるエイシンヒカリ、昨年の覇者ラブリーデイ、充実著しいルージュバックにアンビシャスなど、今年も層々たるメンバーが集結した。
1番人気はモーリスも3.6倍、このレースで亡くなったサイレンススズカと同じ1枠1番に入ったエイシンヒカリは2番人気で4.4倍、それにルージュバックとアンビシャスが続いたが、15頭立てながら人気は割れていた。
大きな出遅れもなく各馬が揃ったスタートを切ると、やはり最内からエイシンヒカリがハナを主張。昨年ハナを切ったクラレントは控え、代わりにロゴタイプが鈴を付けに行くが、ペースは上がらない。結局、大外からのスタートとなって加速を強いられたラブリーデイが、抑えの効かない感じで2番手まで押し上げている。
モーリスはしっかりと折り合い、好位の外目を追走。それを見るような形でリアルスティール。ルージュバックとアンビシャスは後方からの競馬となった。
エイシンヒカリが引っ張る流れで1000mの通過は60.8秒。昨年が60.6秒で一昨年が60.7秒と近年の天皇賞・秋はペースが上がらないが、今年も決して速いペースではなかった。ただ、雨の影響が若干残っており、良馬場だったものの数字よりはやや厳しいペースだ。