「最弱世代」の汚名はどこへやら……エイシンヒカリにモーリスなど、躍進の「5歳世代」が低レベル評価だった理由
30日の天皇賞・秋(G1)は、戦前「2強」の扱いを受けていた。モーリスとエイシンヒカリ。この2頭はどちらも5歳馬である。
現状、古馬の中長距離の中心と言えるキタサンブラックやリアルスティールこそ4歳だが、昨年の有馬記念を制し現在も強豪の一角を占めるゴールドアクター、昨年のJCを制したショウナンパンドラ、今年の宝塚記念を制したマリアライト、スプリンターズS勝利のレッドファルクス、春の短距離王ビッグアーサー。その上国内のみならず海外G1も勝利した天皇賞の2強ともなれば、相当に層の厚い世代という見方をして普通だろう。
ただ、いわゆるこの「14年クラシック世代」はこれまで高評価を得てきたわけではない。むしろ「弱い世代」という印象が強いのが現状だ。今年の3歳世代のような騒がれ方はまったくなされていない。
クラシック時、皐月賞馬イスラボニータはその後安定したレースはするものの勝ちきれず、日本ダービー馬ワンアンドオンリーはその後掲示板に入ることも難しい状況に、菊花賞をレコードで制したトーホウジャッカルは、その後ケガによって順調にレースを使うことができずにいる。牝馬に関しても、クラシック馬はオークスを制したヌーヴォレコルトが一番目立っていた印象だ。