JRA M.デムーロ復活はまだまだ遠い!? 馬質の急落止まらずエージェントも危機感あらわ……ついに質より量にシフトか

 大波乱が続きキャリーオーバーとなったWIN5で先週の開催も終了となり、今週から舞台は札幌、新潟の2場開催へと替わる。

 例年なら行われる小倉開催も3週間なく、3場に分散しなくなる。この影響でいつもは小倉を主戦場にしている騎手や調教師が新潟に集中。飽和状態となることから、多くの騎手が乗り馬の集まらない状況に陥っているようだ。

 これは相変わらず調子が上がってこないM.デムーロ騎手も例外ではない。6月こそ上位人気馬の騎乗も多かったが、7月に入ってからの馬質はかなり下がっている。

「先週は東西合わせて唯一の未勝利厩舎の新馬に乗っていました。これにはトレセン関係者も『調教にミルコが乗っていたのでつい2度見しちゃいましたよ。そこまで騎乗馬が集まらないんですかね』と驚いていたようです。当然ながら人気はなく、レースぶりも見どころのないものでした。

デムーロ騎手のエージェントも最初はいい馬だけ乗るように絞っていたようですが、さすがに1日1鞍、2鞍の日があるなど危機感を持ったようで質より量にシフトしているようです」(競馬記者)

 そこに追い打ちを掛けるのが今週からの2場開催である。関西からは川田将雅騎手や福永祐一騎手や松山弘平騎手などのリーディング上位が揃って新潟に参戦することが濃厚だ。その煽りで有力馬がデムーロ騎手に回ってくる可能性が、低くなることは避けられないだろう。

「今週の重賞はアイビスサマーダッシュの開催がありますが、騎乗馬も確保できていません。楽しみな新馬もいないだけにこの夏も厳しい戦いになるでしょう。また、以前のように精神的に落ち込まなければいいのですが……」(別の記者)

 春の東京開催では9番人気のラウダシオンでNHKマイルC(G1)を見事な勝利に導き、抜群の存在感を見せていたデムーロ騎手。一方で、2015年に同じくJRA所属となった戦友のC.ルメール騎手が、「極上馬質」をキープし続けているのとはあまりにも対照的な現状かもしれない。

 デムーロ騎手は外国人騎手ながらJRAの通算G1勝利数は、競馬界のレジェンド武豊騎手の77勝に次ぐ2位の32勝を誇る名手。過去10年のアイビスサマーダッシュで2勝を挙げており、千直競馬や短距離を得意にしているだけに、騎乗馬がいないことは残念である。

 苦戦が予想される夏競馬を切り抜けて、秋のG1でミルコスマイルが再び見られることに期待したい。

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