いつまで続く無観客……JRAが「有観客開催」に踏み切れない理由とは?
「今のコロナ禍の状況から、表立って世間に知らしめることはあまり得策ではないためか、大きく公表はされませんが、JRAの売り上げ自体は毎週下がっていないんです。競馬だけで言うなら、それこそ地方競馬なんかはネット投票の普及で、むしろ売り上げレコードを連発しているくらいバカ売れしていますからね」(同)
国からも開催の継続は至上とされているのかも。そんなバカげた想像も案外、あり得る話かもしれない。JRA的には、無観客開催でもとりたてて大きな問題はないのだ。
とはいえ、やはりファンあっての競馬であることに間違いはない。コロナ禍にあって少ない娯楽の一つとして、競馬は改めて脚光を浴びる形となったが、このままでいいはずはない。
「もちろん、JRAはそれも優先事項。もし、有観客が行われるとしたら、よく言われている通り、最初は『指定席のみ』になるでしょう。
ただ、一般開放となると、簡単にはいきません。入場制限をして、ゴール前などは立ち入り禁止。発売窓口もソーシャルディスタンスを守って……なんてやるにしても、どこまでできるか。
第一、プロ野球やJリーグ、大相撲など、すでに有観客で始めている他のプロスポーツでは観戦に際して『大声での応援禁止』も決まりになっていますが、“お金を賭けている”競馬で声を出すなというのも……」(同)
日常生活と同様、競馬も通常に戻るまでには、まだ越えなければならないハードルはいくつも残っている。再び競馬場にあの熱気が戻ってくるのは、まだ少し先になりそうだ。