JRAドゥラメンテに種牡馬成功の兆し見えた!? 適性は父キングカメハメハではなく、まさかのアノ馬そっくり?
昨年亡くなった2大種牡馬ディープインパクト、キングカメハメハの後継種牡馬争いは、新種牡馬を含め混戦となっている。とりわけ、その中でも大きな注目を集めていたのがドゥラメンテとモーリスだった。
ドゥラメンテは父キングカメハメハ、母系にはダイナカール一族の血が流れている。対するモーリスは父スクリーンヒーロー、母系はメジロの名門が連なるようにいずれも日本競馬を代表する血統といえるだろう。
だが、現実は厳しい結果が待っていた。6月に入り新馬戦が始まると下馬評の高かった新馬がことごとく凡走し、ドゥラメンテ産駒は【1.0.0.13/14】、モーリス産駒は【0.4.3.11/18】と期待を大きく裏切る結果となった。
変化の兆しが表れたのは7月に入ってからだ。モーリス産駒がようやく1勝を挙げたとはいえ【1.2.1.7/11】と低空飛行を続けたのに対し、ドゥラメンテ産駒は【4.4.4.5/17】の快進撃を見せたのである。
一気に低評価を覆したドゥラメンテ産駒に一体何が起こったのだろうか。
6月の開催は東京、阪神、函館の3場、7月の開催は福島、阪神、新潟の3場で出走している。開催競馬場でどのような変化があったのか。競馬場ごとに成績を振り返り、傾向を探ってみたい。
函館【0.0.2.3/5】、勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率40.0%
福島【1.1.0.2/4】、勝率25.0%、連対率50.0%、複勝率50.0%
新潟【2.1.2.0/5】、勝率40.0%、連対率60.0%、複勝率100.0%
東京【0.0.0.0/6】、勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0%
阪神【2.2.0.7/11】、勝率18.2%、連対率36.4%、複勝率36.4%
目立ったのは6戦未勝利で馬券内の好走すらなかった東京での不振と、出走した5頭すべてが馬券内に入った新潟での好走だ。同じく長い直線と高速決着になりやすい競馬場にもかかわらず、明暗を分ける結果となった。
「新潟適性が高いことは間違いなさそうですが、かといって東京が全くダメという訳でもなさそうなんです。6月の東京開催は梅雨の影響もあって渋った馬場での開催も多かったです。対して7月の新潟開催は天気にも恵まれて良馬場での開催でした。
福島や函館のようなローカルの平坦小回りや短距離のレースは、器用さがない産駒が多いこともあって苦手にしている可能性がありますが、東京や阪神、新潟のような伸び伸びと走れるコースは得意でしょう」(競馬記者)
総合的に考えると良馬場開催で広いコースの切れ勝負を得意とし、小回り平坦の忙しいコースや渋った馬場は苦手の傾向が強い。
このような産駒の傾向から種牡馬ドゥラメンテのイメージは父のキングカメハメハよりも、ディープインパクトの特徴に通じるものがありそうだ。