JRA川田将雅ようやく「16」で連敗ストップ! それでも重賞「21連敗」は継続中……。夏の激戦区で久々の勝利なるか
2日、新潟メインの関越S(OP)は1番人気ザダル(牡4歳、美浦・大竹正博厩舎)が優勝した。昨年のプリンシパルS(L)以来、約1年3か月ぶりの勝利となった。
レースはプロディガルサンが大逃げを打つ展開。ザダルは逃げ馬から大きく離れた5番手を追走した。残り400mを切った時点で、プロディガルサンのリードは約7馬身と、あわや逃げ切りかと思われたが、前半1000mの通過が57秒4というハイペースが堪えて失速。そこをめがけて、上がり3ハロン32秒8の豪脚でザダルが差し切り勝ちを決めた。最終的に2着馬と3馬身の差がついた内容から、オープンクラスでは力が違ったのだろう。
川田将雅騎手は「最後の直線もしっかり脚を使ってくれました。能力通りの競馬ではないかと思います」とコメント。大竹調教師は無事に賞金加算できたことで、今後のレースの選択肢が広がり、胸を撫でおろした。
この勝利で川田騎手にとってこの日3つ目の勝利となり、新潟で土日合わせて4勝。リーディング争いを繰り広げるC.ルメール騎手も札幌で土日合わせて4勝を挙げた。差は埋まらなかったとはいえ、夏競馬でも熾烈なリーディング争いが続いている。
「この時期、例年であれば小倉開催が行われて3場開催となるのですが、今年は札幌、新潟の2場開催となっています。その影響で、関西所属の多くの騎手と競走馬が新潟に押し寄せています。ここ2週間の結果は関西馬が圧倒しているため、関西所属の川田騎手に有利な状況とも思われます。それでも、小倉を含む3場開催と比べれば、リーディング上位の騎手が分散しないため、厳しい戦いなのは事実。その状況で結果を出しているのはたいしたものです」(競馬記者)
実は関越Sの勝利で、川田騎手のオープン競走(重賞含む)の連敗は「16」でストップ。約2か月半ぶりの勝利となっている。連敗中は2着が1回あっただけで、それ以外はすべて馬券圏外とオープンクラスでの不振が続いていたが、ようやく脱却することができ、リーディング奪取に弾みがついたのではないだろうか。
しかし、重賞「21連敗」という不名誉な記録は未だに継続中。3月のオーシャンS(G3)をダノンスマッシュで制してから5か月もの間、勝利から遠ざかっている……。