JRA新潟「関西攻勢」は今週まで!? 「今週末の新潟」でこそ関西馬と関西騎手を買うべき理由とは?
前回の記事でも取り上げたように、現在行われている2回新潟開催は関西馬の独壇場だ。
1週目は24レース中、関西馬が17勝と関東馬に大差を付けた。そして2週目の先週も関西馬が土日で合計17勝と、先々週と全く同じ結果を残したのである。2回新潟開催の調教師リーディングも、トップ10はすべて関西所属調教師となっており、その差は歴然だ。
土曜は1レースから10レースまで関西馬が10連勝し、メインレースを関東馬が制したものの、鞍上は関西所属の川田将雅騎手であり、関東所属騎手は最終12レースを勝利するだけの“お通夜”ムード……日曜も関西馬が7勝で、メインレースを勝利したのは関東馬だったが、またもや鞍上は関西の川田騎手だった。
関西馬は土日で17勝だったが、関西所属騎手は土日で19勝と、先々週の16勝よりも3勝上積み。しかも、その19勝のうち4勝は関東の厩舎なのである。関東馬を関西所属騎手に取られ、土日24レースで5勝しかできなかったのだから、もはや関東所属騎手はその存在意義が問われる非常事態といっていいだろう。
しかしそんな関東所属騎手や調教師の逆境も、今週までになりそうだ。というのも、関西勢が好結果を残している要因は下記の3つだからである
・小倉開催が8月15日まで行われない
・東西自ブロック制の解除
・函館競馬場がトレセンとして使えない
この3つの要素のうち、小倉開催が来週の15日から始まることと、そして新潟競馬場において自ブロック制が再開されるからだ。
つまり関東馬にとって、輸送時間が新潟の3倍近い14時間程度と遠く、強力な関東馬が遠征しにくい小倉開催が始まるのだから、関西馬がその小倉を目標に切り替えるのは当然のこと。
実際に例年夏の小倉は関西馬の独壇場で、昨年夏の2回小倉開催で関東所属騎手は0勝、関東馬も0勝。開催を通して2着が3度のみなのである。
さらに自ブロック制の再開によって、新潟競馬場の未勝利戦と1勝クラスが関東馬優先となり「関西馬はフルゲートにならなかった場合のみ」しか出走できない。つまり未勝利と1勝クラスの関西馬は小倉が主戦場となるのだ。
今は数週間前からどこの競馬場に乗るか予定を組んでいる騎手が多いため、レース直前の木曜にならないと出走できるかわからない馬のために予定を組むトップ騎手は少ない。つまり新潟競馬場に参戦していた多くの関西トップ騎手が、来週から小倉へ向かうことになる。
例を挙げれば、昨年の2回小倉で活躍した松山弘平騎手、福永祐一騎手、川田将雅騎手、松若風馬騎手、西村淳也騎手、和田竜二騎手、岩田望来騎手などは小倉を主戦とするだろう。