JRA藤田菜七子ラブカンプー北九州記念(G3)に電撃参戦! モズスーパーフレアと共倒れのリスクを犯してまで出走の意味は……

 23日、小倉競馬場で行われる夏の短距離ハンデ重賞・北九州記念(G3)にラブカンプー(牝5、栗東・森田直行厩舎)が、引き続き藤田菜七子騎手とのコンビで出走することが分かった。

 北九州記念にはラブカンプーの他、今年のアイビスサマーダッシュ(G3)を優勝したジョーカナチャン、高松宮記念(G1)を制したモズスーパーフレアらの参戦も予定されており、夏の小倉で熱戦が繰り広げられそうだ。

 18年のスプリンターズS(G1)を11番人気の低評価ながら2着と好走して以降、長らく低迷が続いていたラブカンプー。2走前のCBC賞(G3)でも16頭立ての13番人気だった。かつてG1で2着に入った実力があるとはいえ、近況の不振を思えば仕方のないことだったかもしれない。

 だが、このレースでコンビを組んだ斎藤新騎手は51キロの軽ハンデと、内枠を引けた利を味方に迷わず逃げを選択。前半3ハロン33秒5-後半3ハロン35秒2のハイペースを押し切った。ラブカンプーは久々の勝利の美酒に酔うと同時に、斎藤騎手へも初重賞勝利をプレゼントした。

 そして、前走のアイビスサマーダッシュでは藤田騎手とコンビを復活。ところが、不運にも、外枠が圧倒的な有利とされる新潟競馬場の芝・直線1000mで1枠2番の内枠を引いてしまった。結果的に10着には敗れたものの、抜群のスタートからパートナーを素早く外へ導いた藤田騎手の好騎乗が光った内容だった。

 勿論、北九州記念でも好走の期待が大きくなるのだが、モズスーパーフレアの参戦は大きな障害となりそうだ。同馬もまた快速馬として知られる馬であり、春の高松宮記念は逃げ切り勝ちで優勝している。好走条件が”逃げてこそ”の2頭だけに、先行争いの激化は容易に想像できるだろう。

 さらに、過去10年の北九州記念がすべてハイペースの展開となっており、逃げ切り勝ちした馬はいない。それもそのはず、10年中8年で前半3ハロンが32秒台の激流となっているのだ。

 CBC賞と同じく阪神・芝1200mで行われるセントウルS(G2)ではなく、陣営は小倉を選択した。

「ラブカンプー陣営としては、スプリンターズS(G1)の優勝よりも、サマースプリントシリーズ優勝を重視しているのかもしれません。ラブカンプーは現在11ポイントと、2位のジョーカナチャン、ダイアトニックが10ポイントでこれを追っています。

北九州記念しか使わないのではなく、次走にセントウルSを使ってくる可能性が高いのではないでしょうか。出走するからにはポイントを稼げるチャンスがあります」(競馬記者)

 スプリンターズSから逆算してみても、アイビスSDは7月26日だった。

 次走の選択肢として23日の北九州記念、30日のキーンランドC(G3)、9月13日のセントウルSを考えれば、中2週で使えるセントウルSへの出走は十分にありそうだ。

 ラブカンプー陣営としてはサマースプリントシリーズ優勝を狙うには、北九州記念で1ポイントでも多く加算しておきたいところではないだろうか。

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