JRA武豊「100万馬券」演出の汚名返上なるか!? 北九州記念(G3)「混戦のスピード競馬」にトゥラヴェスーラの可能性を見出した名手の狙いとは……
先週の小倉記念(G3)は10番人気アールスターが優勝。2着に6番人気サトノガーネット、3着にアウトライアーズが入り、3連単の配当は137万4190円という高額配当が飛び出した。
この大波乱に一役買ってしまったのが、武豊騎手である。
1番人気ランブリングアレーに騎乗した武豊騎手は5番手からレースを進めた。いい位置取りに思われたのだが、後方にいたロードクエストが3コーナーから早くも進出を開始。ランブリングアレーはそれにつられる形で、ペースアップしてしまった。その結果、先行馬総崩れとなり、人気薄の差し馬、追い込み馬が上位を独占した。
名誉挽回したい武豊騎手が、今週末の北九州記念(G3)で騎乗するのはトゥラヴェスーラ(牡5歳、栗東・高橋康之厩舎)だ。
前走の福島テレビOPでオープンクラス初勝利を挙げたトゥラヴェスーラ。3歳時は先行したり、追い込んだりと脚質が定まっていなかったが、長期休養明けの今年初戦からは先行する競馬が板についてきている。前走も2番手からの押し切り勝ちだった。
北九州記念には重賞勝ち馬が多数出走するため、実績で劣るトゥラヴェスーラは人気薄となる可能性が高そうだ。だが、かえって武豊騎手にとっては、先週の雪辱を晴らすのに持って来いの騎乗馬と言えるだろう。
先週の小倉開催は開幕週の高速馬場ということで、短距離戦では圧倒的に先行馬有利の傾向があった。一見、トゥラヴェスーラ有利に思えるのだが、今回のメンバー構成を考えるとむしろ危険な可能性がある。G1馬モズスーパーフレア、アイビスSD(G3)の勝ち馬ジョーカナチャン、CBC賞(G3)を逃げ切ったラブカンプーなど、スピード自慢が多数出走するため、激しく競り合って前がつぶれる可能性も考えられるのだ。
難解なレースとなりそうな北九州記念で、武豊騎手がどのような騎乗をするのか気になるところだ。その武豊騎手は自身のホームページの日記で北九州記念について言及している。
「さて、開幕した小倉競馬は、特に芝コースで速い時計が出ています。(中略)今週も、基本はスピード競馬継続と思っています」
このように、先週と傾向は変わらないという見解を述べている。それに続けて、トゥラヴェスーラについて「やや格下感があるのは否めませんが、混戦のスピード競馬というのはいいのかもしれません」と綴っている。