JRA福永祐一「重賞でも通用する」メイケイエールが5馬身差圧勝デビュー! 新種牡馬ミッキーアイルから待望の大物出現か
ここではモノが違った。
22日、小倉競馬場で行われた5R新馬戦は、1番人気のメイケイエール(牝2歳、栗東・武英智厩舎)が優勝。終始持ったままで、単勝1.9倍の支持に応える圧勝デビューとなった。
「走りましたね。期待していた通り」
父ミッキーアイルを彷彿とさせる圧巻のスピードだった。17頭立てで行われた芝1200mのレースで、逃げ集団を見るような好位からレースを運んだメイケイエールは、最後の直線入り口で先頭集団に並び掛けると、あとは独走。鞍上の福永祐一騎手が軽く促しただけで、2着に5馬身差をつける完璧なレースだった。
この走りには、数々の名馬の背中を知る福永騎手も「重賞でも通用する潜在能力がある」と将来性を高評価。暮れの2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)はもちろん、来年の桜花賞(G1)も楽しみになる大器が堂々のデビューを飾った。
「今夏に産駒がデビューした新種牡馬のミッキーアイルですが、ここまで28回出走して勝ち上がったのが1頭だけと苦戦していました。しかし、この日のメイケイエールは、圧倒的なスピードを誇った父を彷彿とさせるようなレースぶり。最後は福永騎手もほとんど追っていませんでしたし、大物感溢れるレースぶりでした。
ただ、福永騎手が『難しいところを思っていたよりも出した』と振り返っていた通り、発馬はあまり上手ではありませんでしたし、道中も頭の高い走り。こういったところが改善されて行けば、もっとやれると思いますし、距離も父同様マイルまでなら、こなせるようになると思います。そういった意味でも今後が楽しみな存在です」(競馬記者)
父ミッキーアイルといえば、圧倒的なスピードを武器にマイルG1を2勝した名馬。特に2歳11月の未勝利戦を勝ち上がってからは、5連勝でNHKマイルC(G1)を制覇した。3歳馬ながら安田記念(G1)にも挑戦した快速馬だ。
「ミッキーアイルはマイルCS(G1)、NHKマイルCというマイルG1優勝だけでなく、高松宮記念、スプリンターズSといったスプリントG1でも2着した通り、ディープインパクト産駒の中では珍しい非凡なスピードの持ち主でした。メイケイエールも父の特徴をよく受け継いでいますし、父ミッキーアイルにとっては待望の大物出現になったんじゃないでしょうか」(別の記者)
気になる次走だが管理する武英智調教師は、中1週となる小倉2歳S(G3)を想定しているようだ。
今年の小倉2歳Sには、話題の九州産馬ヨカヨカや、未勝利戦で1.7秒差をつけて大差勝ちしたモントライゼなども予定しており、例年以上にハイレベルなレースが期待できそうだ。