JRA「オークスの秘密兵器」リスグラシュー2世誕生か!? 男馬を一蹴してデビュー勝ちのアノ馬に北村友一も好感触
29日の土曜小倉5R新馬戦(芝2000m)は北村友一騎手の2番人気コートダルジャン(牝2、栗東・牧田和弥厩舎)が優勝。2着には4番人気オリノコ、3着に6番人気ワールドリバイバルが入った。
良馬場で勝ち時計2分03秒2は目立たないものの、後方から楽に抜け出したレース内容には目を見張るものがあった。
17頭立てのレース。4コーナーで後方にいた組が上位を独占したように、脚を溜めた馬に有利なレース展開だったかもしれない。2歳馬の新馬戦としては厳しい淀みのない流れが、先行勢のスタミナ奪ったようだ。
ただ、なかでもワンテンポ早めのマクリで押し切ったコートダルジャンの走りは、他馬とは一線を画している内容だった。手綱を取った北村友騎手が直線に入ってムチを入れるとスイッチが入る。抜群の手応えで抜け出し、後続の追い上げをあしらった。
北村友騎手もレース後のコメントで「気持ちも走りもゆったりしていて、2000mも良かったです。2コーナーではおっとりし過ぎていて、大丈夫かなと思ったのですが、促すとすぐ前にとりついてくれました。センスの良い馬だと思います」と素質を高く評価した。
「着差こそつきませんでしたが、見た目以上の大楽勝でした。後方からただ回って来ただけといった感じで本気を出していないようにすら見えます。
ハーツクライ産駒で母カニョットはアルゼンチンのG1馬という良血だけに、血統的な期待感も十分に持てそうですよ」(競馬記者)
アルゼンチン産の繁殖牝馬は、ライフフォーセールがダノンファンタジー、マラコスタムブラダがレシステンシアらのG1馬を出しているように勢いがあるのも好材料だ。
また、16年のデビュー時に430キロ台だったリスグラシューは、19年の有馬記念制覇時は30キロ以上もグラマラスとなった468キロまで成長していた。466キロでデビューしたコートダルジャンにも、同じハーツクライ産駒ということでさらなる成長にも期待できそう。
2000mの新馬戦でデビューしたように、距離延長は問題ないだろう。
来年のオークスでも秘密兵器となりそうな存在だけに、次走でも注目したい1頭である。