JRAディープインパクトを出したウインドインハーヘア最後の産駒の仔がデビュー! 近代競馬の結晶がヴェールを脱ぐ

 今週末で夏競馬も終了。今夏デビューを果たし、見事に勝ち上がりを決めた若駒たちは、これから開催されるサウジアラビアロイヤルC(G3)や東スポ杯2歳S(G3)、京都2歳S(G3)などの出世レース、また暮れの阪神ジュベナイルFや朝日杯フューチュリティS、ホープフルSなどの2歳G1に備えることになる。

 それもすべては来年のクラシックを制するためだ。各陣営が将来を見据えて動き出しているなか、その波に乗り遅れまいとデビューを目指す良血馬がいる。5日(土)の新潟第5R・新馬戦(芝1400m)に出生予定のアイアゲート(牝2、美浦・田中博康厩舎)だ。鞍上は三浦皇成騎手を予定しているようだ。

 アイアゲートの父はダイワメジャー、母レスペランス、祖母はディープインパクトらを輩出したウインドインハーヘア、祖父はキングカメハメハという、近代競馬の結晶ともいえる血統だ。

「アイアゲートはレスペランスの第二仔。半姉にはスクリーンヒーロー産駒のマルヴィーナがいますが、腰痿症を発症したためデビューすることもできませんでした。父替わりの効果で体質強化に期待したいところですね。

 先日放牧先から帰厩し、順調に稽古をこなしているようですが、問題は出走の可否ですね。先週も除外されたため優先出走権はあるものの、30頭以上も登録されているので、もしかしたら抽選に通らないかもしれません。無事に出走が叶えばいいのですが……」(競馬誌ライター)

 まず、アイアゲートは運を味方につける必要もあるかもしれない。

 ウインドインハーヘア産駒の牝馬は、その血統の良さを見込まれ、多くが繁殖入りを果たしている。だが第三仔のレディブロンドは12年の帝王賞(G1)を勝利したゴルトブリッツ(父スペシャルウィーク)を輩出したものの、それ以外の牝馬は現状では高い期待に応えているとはいい難い。

 そのためアイアゲートが活躍すれば、レスペランスの繁殖牝馬としての価値はうなぎのぼりになる。アイアゲートの肩には自身はおろか、母の将来すらもかかっていると言っていいかもしれない。

 父が短距離志向の強いダイワメジャーであり、距離適性的にはスプリントからマイルで活躍が期待できそうだ。

 スケール感あふれるセンセーショナルなデビューを期待したい。

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