JRAモーリス産駒“真打ち”出陣!? 「13冠ベビー」ジェラルディーナが母ジェンティルドンナ主戦岩田康誠でデビュー
6月は産駒が未勝利に終わったモーリス産駒。だが、7月以降はカイザーノヴァがクローバー賞で産駒初のOP戦勝利を挙げ、さらにインフィナイト、ストゥーティらがデビュー戦Vを飾るなど、通算7勝。産駒の賞金総額は1億を超え、賞金順の2歳リーディングサイアーランキングでは、堂々の首位に立っている。
だが、トップ級の期待馬だったブエナベントゥーラ(母ブエナビスタ)、セブンサミット(母シンハライト)らがいずれもデビュー戦を敗退。一時期の低迷からは脱却したものの、父同様のスケール感じさせる素質馬はまだ誕生していない。
そんななか、今週も注目すべきモーリス産駒の“大物候補”がデビューする。国内外合わせてG1通算7勝をあげた名牝ジェンティルドンナの3番仔ジェラルディーナ(牝2、栗東・石坂正厩舎)だ。同馬はサンデーレーシングで1口:175万円/40口で募集された。
「12日の中京競馬場で行われる牝馬限定の新馬戦(芝1600m)に登録されているようです。1週前は、栗東の坂路で53秒9、ラスト12秒5を記録するなど、軽やかな動きを見せていました。ここにはシャケトラの半妹サヴァニャン(父ディープインパクト)もスタンバイしています。熱い戦いが繰り広げられそうですね」(競馬誌ライター)
そしてこのジェラルディーナの初陣を務めるのが、母の主戦として大舞台で手綱を握った岩田康誠騎手だ。
岩田康騎手とジェンティルドンナはコンビ結成2戦目となった2012年の桜花賞(G1)を制覇。オークス(G1)は岩田康騎手が騎乗停止だったため、川田将雅騎手に鞍上を譲ったものの、秋にはコンビが復活し秋華賞も優勝。牝馬三冠を達成して臨んだ同年のジャパンC(G1)では前年の3冠馬オルフェーヴルを撃破する活躍を見せ、同年の年度代表馬へと上り詰めた。
「その岩田康騎手は札幌に滞在していた際に、若手騎手を連れ回して複数回門限破りをしたといわれています。どうやらこれは自身の不振や、現行のエージェント制度に対する不満があったためだとか。ただこのせいで追われるように新潟に移動しましたが、それからは徐々に調子を取り戻しつつあるようです。
思い出深いジェンティルドンナの産駒に騎乗するとなれば、岩田康騎手も気合いが入るのも当然でしょう。ここから復活劇が始まってもらいたいです」(競馬記者)
母の全盛期の背中を知っている岩田康騎手は、ジェラルディーナでどんな走りを見せるのだろうか。レース後に岩田康騎手から「母を彷彿とさせる走り」など、今後が楽しみになるコメントが飛び出すことを期待したい。