JRA「6億円馬」アドマイヤビルゴ武豊と待望のコンビ復活! 最高のパートナーと逆襲の秋へカギとなるのは

 13日、中京競馬場で行われるムーンライトハンデ(3勝クラス)にアドマイヤビルゴ(牡3、栗東・友道康夫厩舎)が登録している。

 同馬は2017年のセレクトセールで6億2640万円(税込)という超高額にて取引された馬だ。アドマイヤの冠名で知られた故・近藤利一さんが、武豊騎手に託す遺言を残していたことでも話題となった。

 昨年11月に亡くなったオーナーの遺志に応えるように、アドマイヤビルゴは1月の新馬戦を武豊騎手とのコンビでデビュー。好位から楽に抜け出して1番人気に応える勝利を挙げた。

 コンビ2戦目となった若葉S(L)では新馬戦以上に楽な勝ち方を見せ、一躍春のクラシック有力候補の一角を担う存在に駆け上がった。

 だが、ここで武豊とアドマイヤビルゴは思わぬアクシデントに見舞われることとなる。

 新型コロナウィルス感染拡大防止のため、JRAから騎手の節内移動制限の延長が発表され、主戦の武豊騎手は翌日のNHKマイルC(G1)にサトノインプレッサの騎乗が決まっていたため、京都新聞杯(G2)での騎乗ができなくなってしまった。

 これを受けて、陣営は武豊騎手の替わりに藤岡康太騎手とのコンビを発表。日本ダービー(G1)への出走を懸けて出走した。だが、レースでは激しい先行争いが繰り広げられたハイペースの流れを早めに捕まえに行ったこともあり、直線半ばで伸びを欠いた結果、4着に敗れた。これにより、賞金的に日本ダービー出走は夢と潰えたのである。

 G1に出走が叶わなかった「6億円馬」の肩書を持つアドマイヤビルゴとしては、同世代のコントレイルが無敗で牡馬クラシック2冠を達成し、菊花賞(G1)で3冠に挑戦することを思えば、大きな差をつけられたといえるだろう。

「残念ながら京都新聞杯で敗れてしまいましたが、力不足も露呈しました。ただ、馬体重も430キロ台と小柄な馬ですから、春に過酷なローテーションで無理をするよりも、休養に充てられたことが結果的によかったかもしれません。

本当によくなるのは来年以降かもしれませんが、陣営によるとふた回りくらい大きくなって戻って来たようですよ。それだけに、夏を越してどれくらいの成長があったのか、パドックでの馬体重に注目したいですね」(競馬記者)

 陣営が春に中距離向きとコメントしていたように、芝2200m条件のムーンライトハンデからの始動も納得である。

 再び武豊騎手とのコンビが復活する今回、賞金を加算しておくためにも負けられない戦いとなる。

 ここはしっかりと結果を出して秋の飛躍に繋げたいところだ。

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