JRA凱旋門賞(G1)武豊「使うのなら行きたい」夢優先なら秋華賞(G1)不参戦の可能性も!? 女王エネイブルとの対決実現はあの馬の出走次第
武豊騎手の凱旋門賞(G1)挑戦の可能性がまだ残されているようだ。
16日、栗東トレセンで『デイリースポーツ』の取材に応じた武豊騎手が、愛国調教馬ジャパン(牡4、A・オブライエン)での凱旋門賞(G1・10月4日、パリロンシャン競馬場)参戦に「使うのなら行きたい」と前向きな姿勢を見せたことがわかった。
「凱旋門賞に参戦した場合、帰国後は2週間の自主隔離が必要となります。そのため、秋華賞が行われる10月18日は自主隔離の対象期間となり、レースに騎乗することができません。常々、”凱旋門賞を勝つのが夢”と公言している武豊騎手としてはこちらが優先となりそうです」(競馬記者)
現在、武豊騎手は紫苑S(G3)で2着に入ったパラスアテナ、ローズS(G2)でコンビを組むデゼルのいずれかで10月18日に行われる秋華賞(G1)への参戦が濃厚と見られている。だが、凱旋門賞でジャパンに騎乗するようなら、2頭の鞍上が宙に浮く可能性も十分にありそうだ。
また、ジャパンは同馬をクールモアグループと共同所有する際に「武豊騎手で凱旋門賞を勝つことが、キーファーズの夢ですからね」とコメントしたことでも知られている。キーファーズの松島正昭代表が、武豊騎手のために用意したといっても過言ではない馬である。それだけに、武豊騎手が最優先させるのは自然な流れなのかもしれない。
ただ、肝心のジャパンが近走で物足りない成績なのは残念である。3歳で参戦した昨年の凱旋門賞で4着と健闘したものの、今年の始動戦となったプリンスオブウェールズS(G1)を4着に完敗した。その後もG1レースを3戦して3着、3着、5着と未勝利に終わっているようにもう一つ調子が上がっていないのだ。
「見た目の着順こそ悪くは見えませんが、フルゲートでの開催も珍しくない日本のG1と違って欧州のG1は小頭数で行われることは珍しくありません。
前走のアイリッシュチャンピオンS(G1)はマジカルがガイヤースを破って連覇を達成したレースでしたが、ジャパンは上位に入線した4頭から大きく離された5着に敗れてしまいました。
その前のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)でもエネイブルの前に大差負けを喫したように、勝ち負けには程遠い状態といえそうです」(同記者)
世界的なコロナ禍の影響もあり、凱旋門賞での騎乗についてはまだ流動的ではあるが、比較的近いうちに出否が決まるようだ。
今年の凱旋門賞も日本国内での馬券発売も決まっている。
もし武豊&ジャパンのコンビが出走するようなら、大いに盛り上がることは間違いないだけに、今後の動向を見守っていきたい。