JRA武豊が、福永祐一が……スプリンターズS(G1)「鞍上問題」決着!? 被害者「北村友一」ミスターメロディに続き「アノ馬」まで……
2週後に迫ったスプリンターズS(G1)であるが、二転三転した「鞍上問題」もどうやら大方決着したようだ。
グランアレグリアの鞍上が池添謙一騎手からC.ルメール騎手になるなど、レース前から激しい「騎乗馬合戦」が繰り広げられていた今年のスプリンターズS。
これらの「鞍上問題」で1番の被害を受けたのは、北村友一騎手ではないだろうか。
元々は昨年の高松宮記念(G1)の覇者ミスターメロディとコンビでの参戦が目されていた北村騎手。実際に、この春の安田記念(G1)でも主戦の福永祐一騎手がインディチャンプに騎乗したため、北村騎手がミスターメロディに騎乗。秋の始動戦となったセントウルS(G2)でも、コンビが継続されていた。
一方の福永騎手は、インディチャンプと共にスプリンターズSへ。だが、本馬が右後肢の大腿二頭筋に炎症を発症し同レースの回避が決定。それでも福永騎手には、北九州記念(G3)を勝ったレッドアンシェルというお手馬がいた。
しかし、レッドアンシェルはM.デムーロ騎手とのコンビでスプリンターズSに参戦することが決まる。“高みの見物”から、一転して「騎乗馬なし」という事態に陥った福永騎手だが、そんな名手に土壇場でミスターメロディが回ってきたというわけだ。
「残念なのは、ミスターメロディに騎乗できる可能性があった北村騎手ですよね。とはいえ、セントウルSのコンビ継続も、福永祐一騎手が騎乗停止になっていたため。元々は福永騎手が騎乗する予定でした。そう考えると“元サヤ”に戻るのも、ある意味仕方がないかと……。ただ、それでもやっぱり北村騎手は気の毒ですね」(競馬記者)
さらに失意の北村騎手に“トドメ”を刺したのが、ダイアトニックなのかもしれない。
今夏、武豊騎手とのコンビで函館スプリントS(G3)を制したダイアトニック。スプリンターズSにも同コンビでの参戦が予定されていたが、18日になって武豊騎手の凱旋門賞(仏G1)挑戦が正式に決定。ダイアトニックの鞍上が宙に浮いた。
そこで浮上したのが、かつての主戦・北村騎手だ。過去に9度の騎乗経験があり、昨年のスワンS(G2)など4勝を上げている組み合わせだけに、コンビ復活も十分に考えられた。
しかし、陣営は非情にもダイアトニックへの騎乗は、本馬へは初騎乗となる横山典弘騎手に決定。先週の京成杯AH(G3)で横山騎手が勝利に導いたトロワゼトワルがダイアトニックの僚馬である。あの騎乗ぶりに、陣営からの白羽の矢が立ったという事だろうか。
北村騎手の騎乗で、これまで4勝を挙げたダイアトニック。過去に9度の騎乗経験がある事からも、本馬の背中を1番知っていると言っても過言ではないだろう。
ただ、この悲劇にも原因があるという。