JRA新種牡馬ドゥラメンテ・モーリス・リオンディーズが初のガチンコ対決! 超出世レース・サウジアラビアRC(G3)で現在の成績と適性から勝算を読み解く
今週行われるサウジアラビアRCに、新種牡馬であるドゥラメンテ・モーリス・リオンディーズ産駒が出走する。今年は函館2歳ステークスに始まり、新潟2歳ステークス、札幌2歳ステークス、小倉2歳ステークスとすでに4つの2歳限定重賞が行われているが、この新種牡馬3頭の産駒が揃って出走するのは、このサウジアラビアRCが初めてである。
このレースは暮れの2歳G1レースや来年のクラシックを占う上でも重要なレース。なぜなら過去の優勝馬が昨年サリオス、2018年グランアレグリア、2017年ダノンプレミアムと、後にG1レースを勝利しクラシックでも人気を集めた強豪が勝利しているからだ。
今年は10頭が出走するが、その中から来年のクラシック戦線の主役になりえる新星が誕生するかもしれない。それが新種牡馬産駒であれば、なお競馬は盛り上がっていくだろう。そういった意味でも目が離せない一戦なのだ。
今回はこのサウジアラビアRCに出走する新種牡馬がどんな成績を残し、どんな適性があるのかを調べてみた。
まず面白いことに、この3頭はいずれも東京競馬場の芝コースで未勝利なのだ。ただし左回りが不得手というわけではない。実際に新潟や中京を含めた左回りの成績は3頭とも以下の通りで及第点といえる。
■左回り芝コースの成績
ドゥラメンテ(東京芝 0.0.0.6)
勝率15.8%・連対率18.4%・複勝率26.3%
モーリス(東京芝 0.2.0.4)
勝率15.4%・連対率30.8%・複勝率34.6%
リオンディーズ(東京芝 0.0.0.2)
勝率10.0%・連対率15.0%・複勝率25.0%
また芝のマイル戦に関しては以下の通りで拮抗しているが、安定度は連対率が33.3%のモーリスが一歩リードか。ただドゥラメンテは芝のマイル戦で3勝しているが、すべて良馬場以外。つまり良馬場の芝マイル戦ではすべて敗退しているのである。今週は台風14号の影響で土曜は馬場悪化が避けられず、残念ながら良馬場の見込みは薄い。これはドゥラメンテにとって好材料だろう。
■芝マイル戦の成績
ドゥラメンテ
勝率13.6%・連対率22.7%・複勝率27.2%
モーリス
勝率12.1%・連対率33.3%・複勝率42.4%
リオンディーズ
勝率13.3%・連対率26.7%・複勝率26.7%
その台風14号で気になる馬場適性は、モーリスとリオンディーズがともに良馬場向きの成績を残しているものの、ドゥラメンテは馬場の悪化がマイナスにならず、むしろプラスになっている。稍重馬場の連対率35.7%、重馬場の連対率62.5%から見ても一目瞭然。台風による降雨量に対し、開幕週の馬場がどこまで耐えられるか未知数だが、当日の馬場次第では思い切ったジャッジもありだろう。