JRA田辺裕信「うっかり発言」で周囲ざわめく!? 南部杯(G1)アルクトス超絶レコードで「有終の美」!?
レースを振り返り「そもそもスタートは毎回、上手な馬で」と田辺騎手が話したように、外の14番枠から好スタートを切ったアルクトス。内を見ながら、道中は馬なりで外の3番手を追走した。
「今日の馬場の傾向からしても、早め(行って)に押し切る」競馬をしようと思っていたという田辺騎手は、3、4コーナーでじょじょに前に進出すると、直線入り口では先頭のモズアスコットに並びかけた。雨で湿った馬場となったことで前も止まらず、直線は2頭の叩き合いとなる。内で粘り込むモズアスコットを残り50m辺りで捉えると、後続の追撃も凌ぎ切りそのまま先頭でゴールした。
ここまでは田辺騎手にとっても感慨深いインタビューであったが、レースの回顧が終わり話は思わぬ方向に進みだす。
インタビュアーの「ゴール前どういう気持ちでした?」という質問に対し、言葉を詰まらす田辺騎手。
「いや、本当にあの……昔からの、この馬とのレースが浮かんできますね」と、引退を思わせるような発言をしたのだ。
インタビュアーも、これに釣られたのか「ずっとね、この馬に乗ってきたということですが、どういう言葉を馬にかけたいですか」と引退式さながらのインタビューへと一変する。
決め手は、この質問に答えた田辺騎手の「いや、本当お疲れさまといいたいですね」だ。
ここまで来て周囲の違和感に気付いたのか、田辺騎手は「い、引退するわけじゃないんですけども」と慌てて“引退宣言”を否定。紫苑Sに続く“うっかり”インタビューになってしまったというわけだ。
しかし、裏を返せば何度も勝利騎手インタビューを受けているというのは、それだけ大舞台での活躍が目立っているという事。
秋のG1戦線も、まだ始まったばかり。この勢いなら再びG1での活躍も見込めるだろう。
また、アルクトスも今回が初のG1勝利で、まだまだこれからの馬。
田辺騎手同様、今後の飛躍に期待したいところだ。