JRA藤沢和雄流「気分転換」で母父ディープインパクト「超・良血馬」が一変!? ジャパンC(G1)5年前のブービー人気「激走」を追想
母母のエアグルーヴはオークス(G1)、天皇賞・秋(G1)を制し、ジャパンC(G1)でも2年連続2着と好走した名牝だ。その母母に、日本の至宝ディープインパクトを配されて産まれた、母ラストグルーヴは良血馬といえるだろう。
当時のセレクトセールでも3億8700万円(税込み)の値がついたが、体質的な弱さを抱えており1戦1勝で競走馬を引退。新馬戦が最初で最後のレースとなった。
そんなラストグルーヴにキングカメハメハを配されて産まれてきたのが、ランフォザローゼスだ。
本馬は、父が2018年までリーディング2位と、ディープインパクトに次ぐ成績を残したキングカメハメハ。母父が現在も種牡馬リーディングトップを走るディープインパクトで、さらに母母に名牝エアグルーヴを持つという「超・良血馬」である。
昨年7月に他界したディープインパクトとキングカメハメハだが、2011年から2018年まではこの2頭が種牡馬「二強」の座を死守。つまりは「種牡馬トップ2」と「名牝」を掛け合わせた文句なしの良血というわけだ。
そんな「超・良血馬」ランフォザローゼスは、デビュー戦を快勝。その後、葉牡丹賞(1勝クラス)、京成杯(G3)、青葉賞(G2)で全て2着と健闘し、日本ダービー(G1)へ出走。7着に敗れはしたが、勝ち馬から0.6秒差と能力を示した。
しかし、その後は掲示板内の好走が、昨年の毎日王冠(G2)5着のみ。9戦して二桁着順に敗れたことが5回もあり、不調が続いている。
今回鞍上が、毎日王冠での好走をエスコートした北村宏司騎手へと乗り替わり。ここにランフォザローゼス激走へのヒントが隠されているのではないか。
藤沢厩舎、北村宏騎手、窪田芳郎氏といえば、ブービー人気ながら4着と激走した、ジャングルクルーズのジャパンCが思い出される。
この時、ジャングルクルーズは準オープンを勝ち上がったばかり。古馬となってからは重賞すら使った事はなく、初のオープン戦がG1のジャパンCだった。人気も18頭中17番人気とファンの評価は低かったのだが、あわや馬券圏内という好走を見せたのである。
当然、この日の内伸び馬場を利した、北村宏騎手の好騎乗があったのは間違いない。