JRA三浦皇成「ツイてない」2020年。落馬、病気、無情の乗り替わり……菊花賞(G1)ヴァルコスも岩田康誠へ
明日は、いよいよコントレイルの三冠が懸かった菊花賞(G1)である。
そんな中、菊花賞でも騎乗予定のあった三浦皇成騎手が、病気で今週の騎乗を取りやめる事がJRAから発表された。急性虫垂炎とのことだ。
これにより、菊花賞のヴァルコスは岩田康誠騎手へ乗り替わり。未だG1勝利のない三浦騎手だけに、降板の無念は想像に難くない。
それにしても、三浦騎手にとって2020年は「ツイてない年」である。
まずは年頭の1月5日、中山7レースでの落馬負傷。前を行くラッキーアドバンスが落馬して、その後ろにいた三浦騎手騎乗のスズロザーナが巻き込まれた形であった。年が明けて、5騎乗目での悲劇。これにより、年始早々から3カ月ほどの休養を強いられる事となる。
そして、復帰後の高松宮記念(G1)でも乗り替わりの悲劇が……。
主戦である川田将雅騎手がドバイワールドC(G1)にチュウワウィザードで参戦予定であったため、高松宮記念のダノンスマッシュのには三浦騎手が騎乗する予定であった。
しかし、直前になって、急遽ドバイレーシングクラブが開催中止を発表。ドバイでの競馬開催自体がなくなり、ダノンスマッシュは川田騎手が引き続き騎乗する事となった。
さらに秋のセントウルS(G2)では、前走の安田記念(G1)から引き続きダノンスマッシュに騎乗した三浦騎手。レースではセイウンコウセイやラブカンプー、ビアンフェらを見る形の4番手で進んだ。最後の直線で先行勢の脚が鈍ったと見るや、残り200mから先頭へ。そのまま後続を抑え勝利を掴んだ。
しかし、ここでも本番のスプリンターズS(G1)は川田騎手へ乗り替わりとなる。乾坤一擲の走りを見せただけに、コンビ継続と思われていた中での降板劇。これに対し、ネット上では競馬ファンから『なんで?』『どうして?』などの困惑や、『三浦騎手がかわいそう』などの同情の声も挙がった。
そして、とどめとなるのが今回の病気である。
今年もあと2カ月となるが、秋開催のG1はまだまだ残されている。まずはG1での騎乗、そして待望の初制覇にも期待したいところだ。