JRA藤田菜七子「大誤算」新潟リーディングならず……。来年も「修羅場」濃厚、大得意の新潟に仕掛けられた罠とは
そして、2つ目は夏の新潟に福永祐一騎手が参戦したことだ。
昨年の新潟開催は3日間で22鞍に騎乗し、わずか1勝だった福永騎手。しかし、今年は夏だけで9日間騎乗し、15勝の荒稼ぎをしている。今年の顔ともいえるベテラン騎手が、新潟で勝率30.6%の無双状態だったのだ。
「例年であれば、福永騎手は夏の小倉に参戦するはずでした。しかし、今年はJRAがオリンピック対応を理由に夏競馬のうち3週間が札幌、新潟の2場開催で行われました。その結果、福永騎手をはじめとした関西ジョッキーが新潟で騎乗することになりました。
この期間は関西馬が圧倒的な成績を残していたため、関東所属の藤田騎手にとってはツライ3週間になったはずです。逆に関西所属の岩田望騎手は、ここで藤田騎手と差をつけたという見方もできるかもしれませんね」(競馬記者)
今年は夏に福永騎手、秋に吉田隼騎手が圧倒したことにより、新潟で苦戦を強いられた藤田騎手。来年こそは挽回といきたいところだが、そう簡単ではないだろう。
なぜなら、オリンピックが延期となったため、来年も同じスケジュールで開催が予定されているからだ。これにより、来夏も新潟は厳しい戦いが予想される。そして、吉田隼騎手がローカルを主戦としている限り、強敵として立ちはだかることに変わりはないだろう。これらのことから、2021年の新潟開催も藤田騎手にとって苦難の戦いとなりそうだ。
来年、デビュー6年目を迎える藤田騎手。さらなる成長を遂げて、再び新潟リーディングに輝くことを期待したいところだ。