JRA福永祐一「G1タイトルを獲れるレベル」発言で鉄板か!? 藤原調教師「狙いはオークス」こだわり見せた東京競馬・芝2400mで再出発
11月1日、天皇賞・秋(G1)が行われるこの日、東京競馬8Rの本栖湖特別(2勝クラス)に出走するのがリリーピュアハート(牝3歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。
レースは8頭立ての芝2400m戦。リリーピュアハート自身も出走したオークス(G1)と同じ舞台だ。
デビュー戦で戸崎圭太騎手が騎乗し2着に惜敗したリリーピュアハートは、2走目の未勝利戦で福永祐一騎手に乗り替わり勝利を挙げる。3走目はオークスと同じ条件である、ゆりかもめ賞へ出走。このレースを勝ち上がると、藤原調教師は「狙いはオークス。これで目指せるところを使える」と、同舞台での本番に自信を覗かせた。
次に出走したのが、雨が降り続く中で行われた忘れな草賞(L)。ここで1.9倍の1番人気に推されたリリーピュアハートだったが、まさかの3着に敗れる。レース後、福永騎手は「道中からトモを滑らせて、この馬場で走りにくそうでした。直前の気配も良くなかった」と稍重となった馬場と状態面を敗因に挙げた。
オークスへ向け賞金を加算できず、確率「2/6」という決して楽ではない抽選に懸けることとなったリリーピュアハート。しかし、福永騎手には賞金的にオークスへの出走が確実な、ミヤマザクラというお手馬もいた。
「福永騎手が抽選対象のリリーピュアハートに騎乗したのは、東京の芝2400mならオークスのメンバーでも勝ち負けになると思ったからではないでしょうか。やはり、この舞台での適性は高いと思いますよ」(競馬記者)
抽選に通ったリリーピュアハートは、無事オークスに出走。しかし、そこにはアクシデントが待ち受けていた。
スタートで致命的な出遅れ。最後の直線では内を突いたが、これも裏目に出て前が壁になった。福永騎手はレース後「スタートで馬が大きく躓いた。よく堪えてくれましたが、レースはそこがすべてでしたね」とコメント。最大目標としたオークスでも9着と敗れ、結果を残せず春を終えた。
秋初戦、秋華賞(G1)出走を懸けたローズS(G2)では、馬の力を信じて外を回す競馬を選択。しかし、今度は内有利な流れとなり、ここでも6着に敗れる。
「福永騎手がローズS前のコメントで『G1タイトルを獲れるレベル』と話していました。ローズSでは流れが落ち着いて外からでは届かない展開となりましたが、今回は2勝クラスの本栖湖特別。ベストの舞台ですし、このクラスでは負けられないと思うんですけどね」(同)
秋華賞への出走を逃したリリーピュアハートが、必勝を期して挑むのが今回のレースだ。
舞台はオークスと同じ。同世代の牝馬最高峰レースで、致命的な不利がありながらも勝ち馬デアリングタクトから0.7秒差。2勝クラスなら能力が違うはずだ。
福永騎手が「G1タイトルを獲れるレベル」と話したというリリーピュアハート。今度こそ、ベストのパフォーマンスを出せることに期待したい。