JRA C.ルメール&武豊に明暗くっきり!? ベストタッチダウン阪神替わりが裏目で、「13年ぶり」はお預け……

 7~8日のJRAはG1レースの開催がなかったが、土日の2日間で4つの重賞が行われた。このうち東京競馬場で2つの重賞を制したのが、現在リーディング首位を走るC.ルメール騎手だった。

 7日には、モントライゼで京王杯2歳S(G2)を、翌8日にはオーソリティでアルゼンチン共和国杯(G2)を制覇。ルメール騎手が同じ週に複数の重賞を勝つのは、先月3~4日(シリウスS、スプリンターズS)以来、今年に入って2度目、通算では7度目だった。

 モントライゼは2番人気、そしてオーソリティは3番人気での勝利。ともに先行策から早め押し切りの競馬で、その手綱さばきが光った。

 一方、阪神競馬場では、武豊騎手にも土日重賞制覇のチャンスが訪れていた。こちらも2レースともに上位人気馬に騎乗。7日には、1番人気のメイケイエールでファンタジーS(G3)を制覇し、同馬をデビュー3連勝に導いた。しかし、2番人気のベストタッチダウンに騎乗した8日のみやこS(G3)では、マイペースの逃げに持ち込んだものの、3コーナーあたりから苦しくなり、勝ち馬から4秒以上離された大差のシンガリに敗れてしまった。

「もし、武騎手が同じ週に重賞を(複数)勝っていれば、2007年11月(23日京阪杯、24日ジャパンカップダート)以来、実に13年ぶりの出来事でした。人気を背負っていただけに結果は残念でしたが、重賞実績がないベストタッチダウンがダート重賞で好勝負を続けていたクリンチャーとほぼ変わらないオッズだったのは過剰人気だったといえるでしょう。

休み明けの太秦S(OP)を快勝したとはいえ、唯一の重賞(アンタレスS)では14着に大敗していましたからね。テン乗りだった武騎手はレース後に『初めて乗ったのでよくわかりません』と嘆き節を漏らしていました」(競馬誌ライター)

 逃げることが予想されたベストタッチダウンの敗因は、他の有力馬の格好の標的となり、エアアルマスやクリンチャーに早めにプレッシャーをかけられたことだろう。しかし、それ以上に大きな誤算もあった。

「京都競馬場が改修工事に入ってしまったため、今年のみやこSは阪神競馬場で行われました。京都のダートではこれまで3戦3勝と相性が良かっただけに、ベストタッチダウン陣営も長い工事期間には頭を抱えているでしょうね。

今回の大敗で阪神ダートでの成績は『1-1-1-2』になりました。これまでのレース内容を見ても、直線平坦の京都コースの方が力を出せるタイプなのは間違いないです。しばらく京都開催はないので、陣営は次にどのレースを選ぶのか。ベストタッチダウンにとって、次走は試金石となるでしょう」(同)

 絶好調のルメール騎手が土日の重賞でしっかり結果を出した。一方、武騎手は有馬記念までのG1・8連戦に弾みをつけたいところだったが、13年ぶりの土日重賞制覇はならなかった。

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