JRAエリザベス女王杯(G1)起爆剤は「非根幹距離の鬼」!? 和田竜二「ストレスに感じたのか……」“気分屋”に振り回される「勝ち切れない2人」
また、非根幹距離(400mで割り切れない距離)での成績が目立つのも、父ゴールドシップらしい特徴。出走回数の多い1600m、1800m、2000mの成績では、間に挟まれた「1800m」での成績が優秀だ。
1600m 4-2-7-44 / 57
勝率7.0% 連対率10.5% 複勝率22.8%
単勝回収率16% 複勝回収率82%
1800m 14-10-18-98 / 140
勝率10.0% 連対率17.1% 複勝率30.0%
単勝回収率132% 複勝回収率82%
2000m 11-13-12-118 / 154
勝率7.1% 連対率15.6% 複勝率23.4%
単勝回収率70% 複勝回収率82%
今回の舞台となる「2200m」も出走回数が20回と少ないものの、勝率15.0%、連対率15.0%、複勝率25.0%。単勝回収率444%に複勝回収率166%と驚異的な数字を叩き出している。
父ゴールドシップ自身も「非根幹距離の鬼」。菊花賞(G1・京都3000m)勝利後は有馬記念(G1・中山2500m)を勝利し、阪神大賞典(G2・阪神3000m)も3連覇。今回のエリザベス女王杯の舞台と同じである宝塚記念(G1・阪神2200m)も連覇するなど、阪神競馬場には滅法強かった。
近2走は何かと上手くかみ合わなかったウインマイティー。「ゲートを伸び上がるような感じでうまく出られなかったです。枠も展開も全く向かなかった」と和田騎手がコメントしたように、紫苑Sでは全く能力を出し切れていない。
また、秋華賞でも「ゲートがうるさかったので後ろからに。道中で狭いところに入ってストレスに感じたのか、ラストも伸び切れなかった」とゴールドシップ産駒らしい、難しい面が出てきているようだ。
良くいえば、それだけゴールドシップらしいということ。“気分屋”といわれた父のように、ウインマイティーも惨敗からの一変は大いにあり得る。
ポテンシャルは世代のトップクラス。「勝ち切れない2人」の起爆剤となることに期待したい。