「オンナの戦い」は桜花賞だけじゃない! 「ミッキークイーンVSストレイトガール」で要注目の阪神牝馬S(G2)
今週の「オンナの戦い」は桜花賞(G1)だけではない。
明日9日(土)に阪神競馬場で開催される阪神牝馬S(G2)には、G1顔負けの豪華”女優陣”らが集結している。
中でも注目は、やはりオークス(G1)と秋華賞(G1)の2冠を達成し最優秀3歳牝馬に選出されたミッキークイーンと、ヴィクトリアマイル(G1)とスプリンターズS(G1)を制したストレイトガールの対決だろう。
昨年の牝馬クラシック2冠を達成した新女王のミッキークイーン。前走のジャパンC(G1)では生涯初の連対を外す8着と一線級牡馬の壁に弾かれた格好だった。
しかし、その着差は勝ったショウナンパンドラから僅か0.3秒差。後の有馬記念(G1)2着馬サウンズオブアースと同タイムならば、着順ほど悲観する内容ではない。主戦の浜中俊騎手が故障離脱中であるため、今回はC・ルメール騎手とコンビを組む。
対するは昨年2つのG1を勝ちながら、JRA賞ではまさかの”無冠”となったストレイトガール。そんな影響もあってか、JRAは今年から新たに『最優秀スプリンター』と『最優秀マイラー』の新設を検討しているようだ。
一時は引退という話にもなっていたが、馬主の意向により一転して現役続行。いろいろと世間を騒がせてきたストレイトガールだが、当然ながら実績は最上位の存在だ。
その上で「面白い」のは、この阪神牝馬Sが今年からは「外回りコースの1600m」で行われるという点だ。
仮にもし昨年までと同様、内回りコースの1400mで施工されていれば、まずスプリンターとしても活躍するストレイトガールが圧倒的に有利だっただろう(おそらくミッキークイーンは出走しなかっただろうが)。
しかし、これがマイル戦になったことで「両者の力関係」は一気にわからなくなった。
無論、マイル実績ではヴィクトリアマイルを勝っているストレイトガールが上。だが、実はマイルでの勝ち星はこの1勝だけで、主戦場はやはりスプリントだ。
ミッキークイーンの方も「桜花賞で無念の除外さえなければ、牝馬三冠を達成していたのでは」などという声も聞かれるが、マイルでの勝ち鞍は未勝利戦だけ。それも1600mのクイーンC(G3)では、格下のキャットコインに敗れているだけに実力は未知数だ。
果たしてストレイトガールとミッキークイーン、マイルの舞台ではどちらが”主演女優”を務めるのか。続く本番ヴィクトリアマイルを占う意味でも、非常に興味深い一戦になる。
ただ、当然ながら”脇役陣”も黙ってはいない。