JRA川田将雅「不甲斐ない」クリソベリルにダメ出し!? 「体の緩さがある」チャンピオンズC最終追い切り「遅れ」で音無調教師は“おかわり”要求
これが絶対王者の貫禄なのか、それとも……。
2日、秋のダート王決定戦・チャンピオンズC(G1)の最終追い切りが行われ、大本命が予想されるクリソベリル(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)が栗東の坂路を駆け上がった。
ここまで9戦8勝、敗れたのはサウジCだけと国内では無敗を誇っているクリソベリル。2馬身半差で完勝した前走のJBCクラシック(G1)の単勝が1.3倍だったことからも、今回も圧倒的な人気が予想される。
しかし、同じくチャンピオンズCに出走するサンライズノヴァと坂路で併せ馬を行ったクリソベリルだったが、クビ差の遅れ。4ハロン54.0秒、ラスト12.5秒と時計的にも「平凡」と述べざるを得ない内容だった。
見守った音無秀孝調教師は「最初の1ハロンの入りが遅くて、(時計が)ちょっと遅かった」と理由を説明。だが「前日(5日)にちょっと大きめに乗ろうと思っています」と、まさかの“おかわり”宣言と、やはりやや消化不良だったことは否めないようだ。
「大本命馬の扱いだけに各メディアでも『王者の貫禄』『問題なし』などと報道されていますが、ちょっと疑問ですね。正直見た目の手応えは、サンライズノヴァの方が良く見えました。もちろんサンライズの調子が良いことは確かですが、それ以上にクリソベリルが物足りない印象です。
実は2週前、1週間前(追い切り)はダンビュライトと併せ馬をしているんですが、その時も手応えで劣っていて……最終追い切りでの変わり身を期待していたんですけどね。
それでも絶対能力の高さで押し切ってしまうかもしれませんが、少なくとも今回は絶好調とは言えないと思いますよ」(競馬記者)
実際に、主戦の川田将雅騎手もチャンピオンズCの共同会見でクリソベリルの1週前追い切りについて「前走のJBC(クラシック)に比べると、今回の方が少し体の緩さがある。その分、バランスが少し取れずに走っていた印象」とコメント。「最終追い切りも、さほど違いはなかった」と状態面をやや不安視しているようだ。
「3歳でチャンピオンズCを勝つなど、すでにダート界の頂点に君臨しているクリソベリルですが、川田騎手を始め周囲の関係者はまだまだ発展途上ということを強調しています。国内では負け知らずの存在ですが、昨年のチャンピオンズCはゴールドドリームにクビ差の辛勝。追い切りの内容が反映しやすいダートのレースだけに『ここまで人気するのなら……』とは思ってしまいますね」(別の記者)
先週のジャパンC(G1)では、コントレイルとデアリングタクトら無敗馬が初の敗戦を喫した。クリソベリルがダート界で頭1つ抜けた存在であることは間違いないが、敗れるとすれば今回……といえるのかもしれない。