JRA砂のディープインパクト!? 師走S(L)ダート戦で決めた殿一気に大興奮! 厩舎の勢いに乗りフリオーソ最高傑作誕生か
12日、中山競馬場で行われたメインレース師走S(L)は、タイキフェルヴール(牡5歳、栗東・牧浦充徳厩舎)が優勝。
レースは16頭立て。内から出鞭を入れてリアンヴェリテがハナを主張。それを追うように1番人気のパンサラッサが2番手を追走した。
2番人気のバレッティはパンサラッサの後ろでぴったりとマーク。4番人気のタイキフェルヴールは出遅れて最後方からの競馬となった。
リアンヴェリテ、パンサラッサに加え、大外からブランクエンドも競りかける前には厳しい展開。1コーナーを過ぎて隊列は収まったが、縦に長い展開となった。
3コーナーにかけて馬群は固まり、リアンヴェリテが一杯に。1番人気のパンサラッサも前半の無理がたたり、すでに余力は残っていなかった。
パンサラッサをマークしていたバレッティがここぞとばかりに追い出しを開始すると、一気に先頭へ。しかし、道中最後方から進めたタイキフェルヴールがこれを並ぶ間もなく差し切り、オープンレースでの初勝利を飾った。
鞍上の内田博幸騎手は、レース後「もともと強い勝ち方をしていた馬ですし、重賞でもやれるぐらいの力を持っています。今日はいいところを見せられて良かったです」と絶賛。ヒヤシンスS(3歳OP)以来のコンビ復活となったが、見事にリベンジを果たした。
牧浦充徳厩舎はこの日5レースに管理馬を出走させたが、この日は師走Sで4勝目。ダートのみに限れば4戦全勝であり、先週6日の新馬戦でもダートで勝利していることから、ダート出走機会5連勝中となる。
「牧浦厩舎は絶好調でしたね。阪神と中京で1Rを勝利。中山では2勝で、内ひとつがメインレースですから。
タイキフェルヴールは4コーナーでは中団まで押し上げていましたが、前半は出遅れて最後方追走でした。ダートでの殿一気となりましたが、直線では芝を思わすほどの飛ぶようなフットワーク。砂のディープインパクトという異名がつくのではないかというほどの迫力でした。
内田騎手も話したように重賞挑戦することになると思いますが、走りからは十分に通用しそうな気がしますね。スタートは気になりますが、かなりの大物感。それほど多くはないフリオーソの産駒ですが、これは代表産駒になる可能性が高い気がしますね。G1勝利で後世にその血を受け継いでほしいですね」(競馬記者)
確かに、タイキフェルヴールの追い込みは見た目にも迫力満点。馬体重もデビュー時の480kg台から増加し、師走Sは528kgでの勝利であった。
馬体も走りもスケールの大きい、まさに「大物」。フリオーソの後継種牡馬となるような活躍を期待したい。