有馬記念(G1)ラッキーライラックに福永祐一は吉か凶か!?「世界最強馬」で挑んだ6年前の苦い記憶

 27日、中山競馬場で行われる有馬記念(G1)にラッキーライラック(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)が出走を予定している。前走のC.ルメール騎手から乗り替わり、鞍上は福永祐一騎手。ラッキーライラックにとっては、今回の有馬記念がラストランとなる。

 有馬記念が引退レースだった牝馬といえば、近年でもリスグラシュー、ジェンティルドンナがおり、自らの花道を飾っている。

 ラッキーライラックも偉大な名牝たちに続きたいが、それには福永騎手の好騎乗が不可欠だ。しかし、有馬記念ではこれまで12回騎乗して未勝利と相性が良いとはいえない。

 手綱を取った殆どが人気薄の馬ではあったが、中でも最も上位だったのが3番人気のジャスタウェイである。ジェンティルドンナが優勝した2014年。ジャスタウェイもまた、有馬記念が引退レースだった。

 4歳の夏までは、重賞でも勝ち切れないことが多かった馬だが、天皇賞・秋(G1)で初めてG1勝利に導いたのが福永騎手。その後は、自らの手綱でドバイデューティフリー(G1・現ドバイターフ)を制し、130ポンドという当時の世界最高レーティングを叩き出した。

 ジャパンC(G1)ではエピファネイアの2着と敗れたが、ラストランとなる有馬記念は負けられない戦いであった。

 レースはフルゲート16頭立て。内枠有利が定説となっている有馬記念で、戸崎圭太騎手騎乗のジェンティルドンナが2枠4番を引いたのに対し、ジャスタウェイは8枠15番の外枠。

 ともに好スタートを切った2頭であったが、スッと先行したジェンティルドンナに対して、ジャスタウェイは後方からの競馬。1600mをこなす前向きな気性なだけに、その選択しかなかったのかもしれない。

 道中は馬群に入れ最内を追走するなどコーナーロスを抑える工夫も見られたが、ジェンティルドンナは3列目のインから2頭目という絶好位。ジャスタウェイは後方4番手と真逆ともいえる競馬を強いられていた。

 3コーナーから動き出したゴールドシップを目標に、大外から進出を開始するジャスタウェイ。最後の直線では残り200mで早くも先頭に立ったジェンティルドンナ。ジャスタウェイも大外から猛然と追い込んだが、スローペースで前の馬が有利な展開も仇となった。上がり最速の33.4秒を駆使したものの、4着と前には届かなかった。

 内からの先行抜け出しを決めたジェンティルドンナと、後ろから外を回したジャスタウェイ。積極的な騎乗が功を奏した戸崎騎手と消極的な騎乗で脚を余した福永騎手の明暗が分かれた結果であった。

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