池江泰寿「オグリキャップばりの復活劇」有馬記念(G1)ペルシアンナイト「30年前」再現に現実味!? 意外な共通点と後押しとなるデータが発覚
27日に行われる有馬記念(G1)は競馬ファンのみならず、日本中が注目するレースと言っても過言ではないだろう。「奇跡の復活」「まさかの敗戦」「衝撃の圧勝」など、これまでに数々のドラマが誕生した。
その中でも、人気が高いのが1990年の有馬記念である。
当時、競馬ブームを牽引したオグリキャップ。春は安田記念(G1)で1着、宝塚記念(G1)で2着と結果を残した。だが、秋の始動戦・天皇賞・秋(G1)を6着に敗れると、ジャパンC(G1)ではキャリア初となる2桁着順の惨敗。ファンの間では「オグリは終わった」と囁かれ始めた。
これまで海外馬が人気を集めるジャパンC以外で、2番人気以上に支持され続けてきたオグリキャップだったが、有馬記念ではついに4番人気まで評価を落とした。それでもファン投票で1位に選出されているということは、多くのファンが心の底では復活を願っていたということだろう。
その願いが通じたのか、オグリキャップは先頭でゴール板を駆け抜け、奇跡の復活を果たした。競馬場を埋め尽くす17万人の大観衆から「オグリコール」が巻き起こったのは、競馬史に残る名シーンだ。
そんな「奇跡の復活劇」を今年の有馬記念で目論む陣営がいる。
2017年のマイルCS(G1)を制したペルシアンナイト(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)は勝利から3年以上遠ざかっており、19連敗中である。
そんなペルシアンナイトを送り込む池江泰寿調教師は『日刊スポーツ』の取材に対して、「オグリキャップばりの復活劇がないかな」と語っている。すでに6歳ということでズブさが出てきており、マイルの流れに対応できなくなっているため、紛れのある中山コースで行われる有馬記念を使うようだ。
相手関係を考えると、かなり厳しい戦いが強いられることになりそうだが、陣営の願望が現実のものとなるかもしれない。
ペルシアンナイトが引き当てた枠順は4枠8番。これは偶然にも1990年の有馬記念でオグリキャップが出走した枠番と同じである。池江調教師の言霊が力を発揮したのかもしれない。
これは単なる偶然かもしれないが、ペルシアンナイトの後押しとなるデータも存在する。
過去5年のハービンジャー産駒の芝成績は勝率8.4%。競馬場別に見ると、中山競馬場は9.7%と得意としている。さらに、開催が進んで荒れた馬場は力がいるため、欧州血統が味方する12月の中山開催は11.3%の成績を残している。
過去には同産駒のブラストワンピースが有馬記念を優勝しているように、最適な条件と言えるだろう。ペルシアンナイトは有馬記念初出走のため、意外な好走があってもおかしくないはずだ。
今年の有馬記念はペルシアンナイトが歴史に残る復活勝利を挙げるかもしれない。