桜花賞馬キストゥヘヴンの仔タイムトゥヘヴンが「8馬身差」圧勝でクラシック候補に名乗り! 北村友一「能力を感じた」最強女王アーモンドアイとの「共通点」とは
桜の女王の血が、ついに目覚めた。
26日、中山競馬場で行われた3R・2歳未勝利は、3番人気のタイムトゥヘヴン(牡2歳、美浦・戸田博文厩舎)が圧勝。2006年の桜花賞馬キストゥヘヴンの仔が、母仔クラシック制覇へ大きく名乗りを上げた。
18頭立てで行われた芝2000mのレース。課題のスタートを決めたタイムトゥヘヴンは、積極的に前へ。ハナを主張したシックセーラーを行かせる形の2番手をキープすると、1000m通過62秒の流れを楽に追走した。
4角先頭を決めてからは、まさに独壇場だった。ロングスパート合戦にライバルたちが次々と脱落する中、後続をぶっちぎっていくタイムトゥヘヴン。最後は2着馬に8馬身差をつける圧勝劇だった。
「強い競馬でしたね。レース後に鞍上の北村友一騎手が『3回目のレースで、道中はすごくリズム良く集中して走ってくれた』と振り返った通り、今回は課題のスタートも決まりましたし、道中の折り合いも抜群でした。
母が桜花賞馬のキストゥヘヴンで、父がロードカナロアなので、マイル辺りが良さそうなイメージでしたが、タイムトゥヘヴンはスタミナがありそうな印象。時計のかかるこの時期の中山で、レースも消耗戦になりましたが、1頭だけ次元の違う走りでした。
皐月賞と同じ中山2000mで強い勝ち方をしましたし、来年のクラシックが楽しみな存在になりそうです」(競馬記者)
一方で桜花賞馬の仔として、来年のクラシックで注目される存在になりそうなタイムトゥヘヴンだが、まだまだ幼い面もあるようだ。
「レースは8馬身差の圧勝とド派手でしたが、北村友騎手が『まだ直線などは遊んでいる気がして、馬自身にすごく余裕がある』と話した通り、後続を突き放した最後の直線でムチを入れられた際は、右へ左へとヨレるシーンも。まだ幼い感じですし、この辺りが解消すれば、さらに良くなりそうです。
距離をこなせるロードカナロア産駒といえば、先日引退したアーモンドアイが有名ですよね。あの馬もお母さんはエリザベス女王杯(G1)を勝ったフサイチパンドラと、血統面でもファンの多い馬だっただけに、タイムトゥヘヴンも今後ますます人気を集めるかもしれません」(別の記者)
レース後、「能力を感じました」と評価した北村友騎手は、翌日の有馬記念(G1)でファン投票1位を獲得したクロノジェネシスの主戦騎手でもある。勢いに乗る若手騎手が、またもクラシック候補を手に入れたのかもしれない。