JRA武豊騎乗「史上最強のステイヤー」にあやかり「あの騎手」が大ブレイクの予感!? デアリングタクト・杉山晴紀調教師との新たな「名コンビ」が誕生か
杉山晴紀調教師との新たな「名コンビ」誕生か――。
5日、中京競馬場で行われた万葉S(OP)は、7番人気のナムラドノヴァン(牡6歳、栗東・杉山晴紀厩舎)が優勝した。
通常、万葉Sは京都競馬場の芝3000mで行われるが、昨年11月1日を最後に2023年3月まで改修工事に入るため、今年は中京競馬場の芝3000mという普段行われない特殊な条件で開催。コースの全面改造工事が行われた2012年以降は、初めて「中京・芝3000m」が利用されたことになる。
以前、同条件でレースが施行されたのは1991年の阪神大賞典(G2)まで遡る。この時
、勝利したのはメジロマックイーンだった。
年明け2月のデビューで春のクラシック戦線には乗れなかった。だが、なんとか三冠目に間に合わせると無尽蔵といわれたステイヤーの血が開花し、菊花賞(G1)を勝利。そして、翌年の初戦となったのが「中京・芝3000m」で行われた阪神大賞典である。
鞍上は前走からの乗り替わりで武豊騎手。9頭立てのレースであった。
好スタートを切ったメジロマックイーンだが、道中は折り合いに気をつけながら中団からの競馬を選択。2周目の3~4コーナーにかけて外から進出すると、直線入り口では早くも先頭集団に並びかけた。
直線では2番人気のゴーサインと一騎打ちになるが、鞭が入る相手に対してメジロマックイーンは余裕の手応え。残り100mを切り武豊騎手が軽く鞭を入れるとスッと抜け出し、2着ゴーサインに1馬身1/4差をつけて快勝した。
この後、天皇賞・春(G1)での連覇など、輝かしい成績の残し「史上最強のステイヤー」とも評されるメジロマックイーン。今年、同条件の万葉Sを制したナムラドノヴァンにしても距離延長で能力を開花させたステイヤーだけに、同じ中京3000mを制したメジロマックイーンの活躍にあやかりたいところだ。
ナムラドノヴァンは、昨年の牝馬三冠をデアリングタクトで制した杉山厩舎の管理馬。この日、東西で6頭を出走させたが、内2鞍に騎乗した高倉稜騎手が2戦2勝と大活躍だった。
杉山厩舎は2016年の開業から、2年後にはケイティブレイブのJBCクラシックで初G1制覇。昨年はデアリングタクトで牝馬三冠を達成し、騎乗する松山弘平騎手も大ブレイクを果たしている。
ナムラドノヴァンに騎乗した高倉騎手は2010年デビューで、松山騎手のひとつ下の世代。杉山厩舎の勢いに乗じて、今年は高倉騎手の活躍にも期待したいところだ。