キタサンブラック堂々1位も「あの珍名馬」が大人気!?有馬記念のファン投票結果からわかる「今年の競馬事情」とは
他にも、特に面白い傾向があったのはダート路線だ。
2月のフェブラリーSを勝ったものの、この秋はとにかく不振続きだったモーニンが1万1273票を獲得して31位にランクインしているにもかかわらず、新王者と期待されるアウォーディーはわずか2186票を集めるに留まり61位。ちなみに62位にコパノリッキーも続いている。
一体何故、このような現象が起きているのか推察すると、JRAのファン投票のシステムに原因がありそうだ。ネット上における今回のファン投票は「馬名を入力して直接検索する方法」と、今年の「G1の結果一覧から選択する方法」の2通りがあり、おそらく後者を利用して投票したファンが多かったためだろう。
そうなるとコパノリッキーはフェブラリーSで惨敗しており、アウォーディーに至っては12月のチャンピオンズCがJRA・G1の初挑戦だった。チャンピオンズCでは2着だったが、その時にはすでに12月4日。締め切りまでにあまりに時間がなかった。
フェブラリーSで2着だったノンコノユメが、2頭を上回る57位にランクインしていることが象徴的だ。
ちなみにチャンピオンズCを劇的に勝利したサウンドトゥルーは、なんと圏外。昨年の覇者サンビスタも圏外だったことから、やはりチャンピオンズCでいきなり存在感を示しても相当厳しいようだ。(ダート馬にとって、有馬記念はあまり関係がないが)
また、こういったファン投票で毎年お馴染みなのが、馬名で票を集めるパターンだ。
今年はまず65位のブチコ。この馬は馬名というか毛色だが、今年はゲートで暴れて出血するなど競馬以外のインパクトもあった。相変わらず多くのファンに愛されているようだ。
続いて76位のクリスマス。馬名の通りだが今年の有馬記念は12月25日開催ということもあって、やはり人気を集めた。残念ながらバリバリの短距離馬なのだが、そういったことはあまり問題ではないのだろう。