JRAアーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトに続く「4着馬」の主戦が「0勝」行進……通算500勝リーチも「カレンブーケドール・ロス」で足踏み

 17日、中京競馬場で行われた5R・3歳未勝利を川田将雅騎手がウィンドリッパーで優勝。昨年、自己最多となる167勝を挙げ、リーディング2位となった川田騎手にとっては、あまりにも遅すぎる2021年の初白星となった。

 面白いように勝ち星を重ねた昨年の大活躍を考えれば、本人に多少の焦りがあってもおかしくなかったが、そんな川田騎手はまだマシなのかもしれない。開幕からすでに6日を消化した2021年の競馬開催だが、いまだ「0勝」と苦しんでいる騎手は決して少なくないからだ。

 特に関東の中堅・津村明秀騎手は少々深刻さすら感じさせる。

 先週も土日合計17鞍に騎乗した津村騎手だったが、2021年の初勝利が遠い。特に16日の中山6Rの新馬戦では、2番人気のホウオウラフィットに騎乗したものの痛恨のハナ差2着……。勝った横山武史騎手は、これがJRA通算200勝のメモリアル勝利となった。

「実は、その表彰式でJRA通算200勝のプラカードを持ってあげていたのが津村騎手。今年の初勝利をハナ差の2着で逃したにも関わらず、後輩の節目を祝ってあげているんですから、何とも人が良いとしか……。そこが素晴らしいところでもあるんですが。

それも津村騎手は昨年の12月に通算499勝に到達して、今年は初勝利がそのまま通算500勝のメモリアルVになるという状況。ファンもずっと待っているんですが、なかなかチャンスが回ってきませんね」(競馬記者)

 近年の津村騎手といえば、やはりカレンブーケドールとのコンビが有名だ。

 2019年のオークス(G1)を12番人気で2着すると、秋華賞(G1)やジャパンC(G1)でも2着。昨年はアーモンドアイやコントレイル、デアリングタクトが激突し「世紀の一戦」と呼ばれた11月のジャパンCで3強に続く4着に入線するなど、その相性の良さはファンの間でも高く評価されていた。

 しかし、そのジャパンCが津村騎手にとって、今のところ最後の騎乗となっている。続く有馬記念(G1)では池添謙一騎手が騎乗し、約2年続いたコンビが解消されたのだ。

「それがやや精彩を欠く現状と関係しているとは言いませんが、津村騎手にとってはショックの大きい決定だったと思います。コンビを組んだ8戦は常に人気通りか、それ以上の着順。決して悪い結果ではないと思いますが、勝利に重大な価値がある競馬において、2年間未勝利というのは、やはり陣営にとっても思うところがあったのでしょう」(同)

 騎手にとって1頭でもトップレベルで戦えるお手馬がいることは、日頃のモチベーションにも大きな影響が出るという。

 今後、カレンブーケドールが津村騎手と再コンビを結成するかは不透明だが、津村騎手としてはできるだけ早く2021年の初勝利、そして通算500勝の節目を達成しておきたいところだろう。

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