渦中の笠松競馬に「もうすぐ本鮪が釣れるかも」の意味深コメント!? 「申告漏れ指摘」開催中止の余波は意外なところにも……
19日、笠松競馬は関係者が名古屋国税局から所得税申告漏れの指摘を受けた旨の報道を受け、公正競馬の確保を図るための事実確認を行うため、19日から22日までの開催を自粛することを発表した。今後の対応については随時発表するとしている。
今回報じられたのは笠松競馬に所属する騎手、調教師、その知人ら約20人が2019年までに3億円以上の申告漏れがあったというもの。約2億円は騎手や調教師が他人名義で馬券を購入し、配当金からハズレ馬券などの経費を差し引いた利益で、それを所得として申告していなかったようだ。
笠松競馬は昨年6月に関係者が競馬法第29条違反(馬券購入)の疑いで警察の捜索を受けるということがあったばかり。この件については現在も警察の捜査中ということから、真相は明らかにされていない。
その後、佐藤友則騎手、島崎和也騎手、山下雅之騎手、尾島徹調教師の4名がそれぞれ騎手免許、調教師免許を返納。この件に関与したと見られている。
尾島元調教師は自身のYouTubeで「地方競馬には内部の人間にしか知り得ない情報で溢れている」と明かしており、この情報こそ、関係者が馬券購入で利益を上げていることの要因とも考えられるだろう。
また、今回の件を受けて尾島元調教師はTwitterで、「僕等が鰯程度でもうすぐ本鮪が釣れるかもしれませんね。それが分かる時がくるかもしれません」と意味深なコメントをした。
ギャンブルという側面も持っている競馬において重要なのは「公正」であること。笠松競馬には膿を出し切って、クリーンな開催が行われることに期待したい。
そして、今回の笠松競馬中止の余波は意外なところにも影響していた。
19日の笠松9Rに予定されていたのは「ウマ娘シンデレラグレイ1巻発売」という協賛レース。しかし、開催が中止になり、施行されることはなかった。
ウマ娘とは実在の競走馬を擬人化したキャラクターが、ビックレースを勝利していきながら成長していく姿を描いた作品。1月からはTVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』の放送が始まり好評を博している。また、Cygames から2月24日にスマートフォン向けアプリのリリースを予定している注目作だ。
そんなウマ娘の漫画としてヤングジャンプに連載されているのが『ウマ娘シンデレラグレイ』だ。19日は1巻の発売日ということで、本賞金とは別に株式会社Cygames賞として馬主、調教師、騎手、厩務員にそれぞれ2万5000円の賞金が用意された協賛競走が行われるはずだったのだ。
それが急遽中止となったことは、せっかくの宣伝機会を奪われたウマ娘の関係者にとって残念で仕方ないだろう。
思わぬアクシデントとなったウマ娘シンデレラグレイ1巻が順調な売れ行きとなることに期待したい。