JRA今年未勝利騎手が「53連敗」の大不振! AJCC(G2)で不可解コメント…… カレンブーケドール降板の後遺症か

 今年に入って未勝利が続く関東の中堅・津村明秀騎手が苦境に立たされている。

 中山競馬場で開催された古馬の中距離G2・AJCCに、8番人気タガノディアマンテ(牡5、栗東・鮫島一歩厩舎)とコンビを組んだが9着に敗れた。

 結果だけ見ると、8番人気馬で9着なら良くも悪くも人気通りの着順だ。だが、上位に入線した騎手が揃って中団から早めの競馬を試みたのに比べて、津村騎手の騎乗にこれといった工夫が見られなかったことは残念だったかもしれない。

 2着に敗れたとはいえ、前走のステイヤーズS(G2)の津村騎手はこれまで逃げたことのなかったタガノディアマンテでハナに立つ奇策を披露。重賞勝ちのなかった同馬であわやのシーンを演出する好騎乗で沸かせた。

 しかし、コンビ2戦目となった舞台では爪痕を残すどころか、存在感すらアピールできなかった。

 17頭立てのレース。タガノディアマンテのスタートは悪くない。ペースは平均よりやや遅めだったため、行こうと思えば行くこともできた展開だった。逃げの手を選択しなかったとしても、ポジション争いに参戦は出来たはずだ。だが、何もアクションを起こさなかった結果、気が付けば後ろから3頭目まで位置取りを悪くしてしまった。

 さらには、同じような位置にいたサトノフラッグやモズベッロが早めに追い上げを開始するも、タガノディアマンテは一向に動かないままだった。最後の直線でも13番手という絶望的な後方。鬼脚が武器というわけでもない馬にとって、物理的に届かないことが火を見るより明らかな終戦だったといえる。

 8番人気だったとはいえ、馬券を買ったファンの多くが期待したのは、前走のステイヤーズSで見せた「逃げ」だったに違いない。他にも万葉S(OP)勝ちと、豊富なスタミナが武器であることは明らか。例え後方からの競馬になったとしても、万葉Sや菊花賞(G1)で見せたような早めの「まくり」を期待したのではないだろうか。

 しかし、津村騎手が選択したのは最後の直線に懸ける後方一気だった。

 レース後の振り返りでも「位置取りは良かったのですが、ペースがゆっくりで噛んでしまいました。噛んでしまうと頭が低くなるので余計に苦しくなってしまいました。距離は幅広くこなせます」と、どこか覇気のないコメント。前走で2着したステイヤーズSが3600mの長丁場だったニュアンスが含まれていることは察しが付くが、見方によっては無為無策に映っても不思議ではないだろう。

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