JRA福永祐一「大躍進」はアーモンドアイ、ウオッカも顔負け!? ライバル騎手に差をつけた戦略がズバリ…… 8年ぶりリーディングも夢じゃない理由
「ありきたりなことを言えば、ワグネリアンで福永家の悲願であるダービーを勝利したことや、コントレイルで無敗の三冠を達成して気持ちに余裕が出来たこともあるでしょう。福永騎手自身も以前のように慌てなくなったと言っていましたし、騎乗に好影響を与えているのは間違いありません。
ですが、やっぱり一番大きいのは京都競馬場の改修でしょうね。これによって中京競馬場が代替開催として使われているため、今年ここまで最も多くのレースが行われています。福永騎手はただでさえ『中京の福永』といわれているほぼ中京を得意とする騎手ですから、好成績を挙げても不思議ではありません」(競馬記者)
さらに追い風となったのが川田騎手の不振だ。人気馬を分け合うライバルが開幕から大きく出遅れた分だけ、福永騎手の勝ち星が増えたともいえる。
躍進の秘訣はこれだけではない。
福永騎手自身も中京が得意と自覚しているのだろうが、徹底的に中京で騎乗する戦略もズバリとハマった。今年ここまで76鞍に騎乗しているが、中京以外で騎乗したのはフェアリーS(G3)のテンハッピーローズに乗るため、中山に参戦したこの1日のみという徹底ぶりである。
かつてアーモンドアイやウオッカの陣営が苦手コースを避け、東京開催のレースばかりを集中して使うことに対し、一部のファンから「東京専用機」と揶揄された。中京にこもって成績を伸ばした福永騎手もさながら「中京専用機」といえそうだ。
そんな福永騎手に朗報なのが、京都競馬場の改修工事による開催休止期間が2023年3月までとまだまだ先となっていることだ。代替開催先として中京競馬場の需要は例年以上に高まっている。
得意コースでこのまま順調に勝ち星を増やすことが出来れば、2013年以来8年ぶりとなるリーディングジョッキーの座も見えてくるかもしれない。