JRA狙いたいのはククナ、リフレイムではなくあの馬!? クイーンC(G3)フルゲートの牝馬限定重賞が荒れない訳がない…… 底を見せていない素質馬が波乱を呼ぶ
13日、東京競馬場ではクイーンC(G3)が開催される。牝馬限定の3歳マイル重賞としては、1月に中山で行われるフェアリーS(G3)と同じ条件だ。こちらは紛れの多い中山コースということもあってか、クラシックに直結しないことも多い。
これに対し、クイーンC組は底力を問われやすい東京コースということもあり、このレースを好走した馬が、G1戦線で活躍することも珍しくない。
過去10年、同レースの勝ち馬からはホエールキャプチャ、ヴィルシーナ、メジャーエンブレム、クロノジェネシスなど多数のG1馬を輩出。今年の出走馬の中にも未来のG1馬がいても不思議ではないだろう。
C.ルメール騎手がコンビを組むククナ、デビュー戦でエイシンヒカリを彷彿とさせる逸走を見せたリフレイム、母アパパネも制した赤松賞(1勝クラス)を同じ勝ちタイムで快勝したアカイトリノムスメなど、上位人気が確実視される期待馬も出世レースであるこの東京・芝1600mに照準を合わせてきた。
だが、今年のクイーンCは実力伯仲のメンバーが集まったことで一筋縄ではいかない混戦ともなっている。穴党を自認しながらも荒れに荒れた中京開催でコテンパンにやられた自称馬場マイスター・与田飛鳥が巻き返しを狙う。
予想にあたって重視したいのはここまでの実績で、目に見えるものがあるかどうかだ。前述した過去の勝ち馬ホエールキャプチャ、メジャーエンブレム、クロノジェネシスは、前走が阪神JF(G1)で連対していた実績があった。
これに対し、今年の出走馬に阪神JF出走馬はいても連対実績はない。ククナやリフレイム、アカイトリノムスメにしてもそれほど信頼できるのかとなると怪しい。
だからこそ、穴党にとっては高配当をゲットするチャンス。欲を出し過ぎない程度に惑星となりそうな馬を探してみたい。
「◎」はアールドヴィーヴル(牝3、栗東・今野貞一厩舎)を抜擢する。昨年10月の京都でデビューしたが、不良馬場で勝ちタイム1分36秒6という地味な内容。しかし、特筆すべきはその中身だ。スローペースで流れた展開を直線10番手から目の覚めるような末脚を炸裂。完全に勝ちパターンへ持ち込んだ先行馬を難なく差し切った。
血統的にもキングカメハメハ×イサベルと良血。母系はフサイチコンコルドやカンパニーと同じバレークイーンに繋がっている。昨年デアリングタクトで無敗の牝馬三冠を成し遂げた松山弘平騎手が手綱を執るのも心強い。ここも快勝するようなら桜花賞でも人気の一角を背負うことになりそうだ。
「○」は同じく新馬勝ちが鮮烈だったレッジャードロ(牝3、美浦・戸田博文厩舎)に期待する。なにしろ前の馬が残る展開だった中山のマイル戦を切り裂いた新馬戦の内容が圧巻だった。道中は16頭立てのフルゲートを最後方からの追走。直線11番手から一気に前の馬を差し切ってしまった。
大物感溢れる勝ちっぷりだっただけに、この凄まじい切れ味は直線の長い東京でさらに威力を増すのではないか。鞍上の藤田菜七子騎手はコパノキッキングでダート重賞勝ちはあるものの、芝の重賞は未勝利。クイーンCを勝利してクラシック挑戦にも期待したい。