JRA共同通信杯(G3)福永祐一「激痛3着」で皐月賞絶望!? 「クラシックはこの馬」ベタ惚れの大器シャフリヤール、まさかの“壁”消滅で……
14日に東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)は、エフフォーリアが重賞初制覇。昨年、史上最年少で関東リーディングを獲得した横山武史騎手と共に、春のクラシックに大きく名乗りを挙げた。
その一方、春のクラシック参戦に黄色信号が灯ってしまったのが、2番人気ながら3着に敗れたシャフリヤール(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)と福永祐一騎手だ。
まさに痛恨のアタマ差だった。福永騎手が「スローな展開で前に壁を作りたかった」と話すシャフリヤールは12頭立てながら8枠11番という、難しい枠からのスタートとなった。序盤はハートオブアシティを前に置く理想的な展開だったが、ペースが遅いと見るや鞍上の大野拓弥騎手が一気に動いてハナへ。シャフリヤールにとっては“歯止め”を失ってしまうチグハグな展開になってしまった。
それでも最後の直線では「よく追い上げた」と振り返った通り、上がり3ハロン33.4秒の末脚を繰り出したシャフリヤール。だが、勝ったエフフォーリアに同タイムの脚で上がられては万事休す……最後は先に抜け出したヴィクティファルスをアタマ差捉えることができず、3着に終わった。
「福永騎手にとっては、京都記念(G2)のワグネリアンを蹴ってまで選んだ一戦。直前にも『ここで勝ち負けしないとローテが苦しくなるし、何とか結果を出したい』と意気込んでいただけに、本賞金が加算されない3着という結果は、まさに痛恨でしょうね……。レース後には『今後を考えると2着は欲しかった』と悔しがっていましたよ」(競馬記者)
1戦1勝でこの日の共同通信杯に挑んだシャフリヤールだが、賞金を加算できなかったことで春のクラシックに参戦するには、最低でもあと1レース使わなければならない状況に追い込まれた。無論、まだ巻き返すことは可能だが、4月の皐月賞(G1)参戦には相当厳しいローテーションを強いられることになる。
「デビュー前から『来年のクラシックはこの馬』と思っていた福永騎手にとって、今回の敗戦は痛いでしょうね。新馬勝ちだけの本賞金では、皐月賞で抽選対象になるかさえ微妙です。
確実に出走するには、3月にまたトライアルなどのレース使う他ありませんが、陣営の評価も相当高い馬。将来を見越して無理使いすることを嫌うなら、皐月賞は回避して5月の日本ダービー(G1)を目指す方針に切り替えるかもしれません」(別の記者)
レース後、「今日は能力だけで来てくれた」と相棒を労った通り、福永騎手のシャフリヤールへの高い評価は変わっていない。昨年、コントレイルで三冠を成し遂げた名手が、まさかの皐月賞不参加という事態もあり得そうだ。