【徹底考察】朝日杯FS(G1)ダンビュライト「脅威の種付け数280!生産界が熱視線を送るルーラーシップ産駒初タイトルの課題は”父譲り”の…」
今年度から産駒がデビューした新種牡馬ルーラーシップ。共用が開始された2013年から種付け数は年々増加しており、16年はディープインパクトやキングカメハメハといった有力種牡馬を上回る280を記録した。
人気の背景にあるのは、日本に蔓延しているサンデーサイレンスの血をまったく引いていない血統背景。加えて父キングカメハメハが体調面の理由で種牡馬活動を制限しており、その代替案として選ばれているという点もありそうだ。
父キングカメハメハが10、11年に突如リーディングを獲得し、牝馬3冠アパパネや世界の短距離王ロードカナロア、今年引退したドゥラメンテを輩出して一時代を築いたように、ルーラーシップにもサンデー全盛の現代に風穴を空ける役目が期待されているのだろう。
そんなルーラーシップ産駒として初めてG1の舞台へ上がるのが、今回注目するダンビュライトだ。
初年度産駒から仮にG1を優勝したとすれば、種牡馬にとっての意義は大きい。例えば前述のディープインパクトやキングカメハメハも初年度に2歳重賞ウィナーを輩出し、その後は毎年のようにG1馬を送り出した。早い段階で結果を出すことは後の種付け数や、ひいてはあてがわれる繁殖牝馬の質にダイレクトに影響してくる。
果たしてダンビュライトはルーラーシップ産駒の未来を変えることができるのか。まずは前走の内容から考察していく。
【前走考察】
10/8 サウジアラビアロイヤルC
2歳G3・芝1600m 2着(1着ブレスジャーニー)
この日は午前中の雨の影響で、芝の発表はやや重。タフな馬場の影響か、メイン以前のレースでは差し・追い込み勢がよく届いており、10R本栖湖特別ではトレジャーマップが、9R山中湖特別ではクインズミラーグロがともに強烈な差し切り勝ちを決めていた。
レースは序盤、ダッシュよく飛び出したサクセスムーンがハナを奪う流れ。1番人気のクライムメジャーも内の2~3番手に続き、ダンビュライトは中団の外め、ちょうど馬群の切れ目にあたるポジションでプレッシャーを受けずにレースを進めた。