JRAフェブラリーS(G1)注目度“No.1”オーヴェルニュは「輸送失敗」で惨敗……。丸山元気はチャンス活かせず、G1通算成績は【0-0-0-28】
21日に東京競馬場で開催されたJRAの今年最初のG1フェブラリーSは、1番人気のカフェファラオが3番手から抜け出し快勝。3度目のG1挑戦で、初めてのタイトルを獲得した。
道中、そのカフェファラオのすぐ外、つまりは“ビクトリーロード”を走っていたのが6番人気のオーヴェルニュ(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)だった。
オーヴェルニュは、前哨戦の東海S(G2)を快勝。昨年11月から3連勝中で有力馬の1頭として、今回のフェブラリーSでも名前が挙がっていた。しかし、東海Sで手綱を取った川田将雅騎手は早々とレッドルゼルを選択。オーヴェルニュの鞍上はなかなか決まらず、木曜日(18日)まで発表がずれ込んだ。
「有力馬の1頭だっただけに、誰が鞍上を務めるかは大きく注目されました。『netkeiba.com』の『みんなの競走馬ランキング』というページでは、前日のアクセス数が多かった競走馬を順に表示していますが、木曜日にかけて、オーヴェルニュがカフェファラオなど他の有力馬を抑えて、かなりのアクセス数を記録していました。月曜(22日)に掲載される『週間ランキング(2/15~21)』では1位になるかもしれません」(競馬誌ライター)
そして発表された注目の鞍上は、昨年11月の福島民友C(L)でオーヴェルニュを勝利に導いた丸山元気騎手だった。丸山騎手にとっては、レース3日前に突如訪れた大チャンス。しかも3連勝中の上がり馬ということで、気合が入ったことは言うまでもない。
フェブラリーS直前の東京10RアメジストS(3勝クラス)では、9番人気スパイラルダイブで金星を挙げ、丸山騎手は最高の形でレースを迎えた。
しかし、通算28度目のG1舞台は丸山騎手が思い描いていたような結果とはならなかった。好スタートを切り、好位を進んだオーヴェルニュだったが、直線で早々と手応えがなくなり失速……カフェファラオから2秒1離された13着に惨敗した。
「外枠(7枠14番)から無難な騎乗で馬の力を出し切ったとは思います。敗因を挙げるとすれば状態面。パドックでもやや細く見えましたし、気配もイマイチ。調教後に発表された482kgから当日は460kgまで減らし、前走からは16kg減でした。これまでも輸送競馬の時は馬体重を減らすことがほとんど。今回も輸送に失敗した可能性は否めません」(同)
馬の状態が万全ではなかったとはいえ、これで丸山騎手はG1レースで28戦全敗。しかもすべて4着以下で、いまだ馬券に絡んだことはない。
木曜日まで最も注目されたオーヴェルニュのG1初挑戦、そして丸山騎手28度目の挑戦はあっけなく雲散霧消した。