JRA福永祐一「サンキューソーリー」の悲劇再び!? 戸崎圭太「神騎乗」ピンクカメハメハでサウジダービー優勝も足りなかったのはアレ
20日、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたサウジダービーは、戸崎圭太騎手のピンクカメハメハ(牡3、栗東・森秀行厩舎)が優勝。森秀行調教師は、昨年のフルフラットに続いて所属馬の連覇となった。
サウジカップ公式Twitterによると、サウジアラビアで騎乗予定だったU.リスポリ騎手とJ.ヴェラスケス騎手の2名が入国不可となり、騎乗変更が発生することを発表。サウジダービーでピンクカメハメハに騎乗予定だったJ.ロザリオ騎手が、同レースでリスポリ騎手が騎乗予定だったコワンに騎乗し、これに替わってピンクカメハメハには戸崎騎手の騎乗が決定した。
ピンクカメハメハは父リオンディーズ、母タバサトウショウという血統。姉にはG1・3勝を挙げた名牝スイープトウショウのいる良血馬。リオンディーズ産駒ながら祖父のキングカメハメハにピンクを組み合わせた珍名馬としても話題を集めていた馬だ。
昨年7月の函館で4馬身差のデビュー勝ちを収めるなど期待された馬だったが、その後は5戦して4着までと伸び悩んでいた。そしてこれまでの芝から初のダートに挑戦となったのが、このサウジダービーだった。
予期せぬ事態となったものの、そこは日本が誇るトップジョッキーの一人である戸崎騎手。突然舞い込んだ代打騎乗に初騎乗初勝利という最高の結果で応えてみせた。
12頭立てのレース。好スタートを決めた戸崎騎手とピンクカメハメハは外目の3番手をキープ。直線に入って先頭の馬に並び掛けると力強く抜け出しての勝利。同馬にとっては初の海外遠征・初のダート戦、適性を見抜く国際派の森調教師の慧眼ぶりも見事だが、急遽代打を任された戸崎騎手も最高の結果を出した。
しかし、そんな勝利の裏で戸崎騎手には思わぬ難関が待ち受けていた。
勝利騎手インタビューを求められたものの、英語での質問に答えることが出来ず「センキューベリーマッチ」「ベリーグッド」「ベリーハッピー」と答えるのが精一杯。折角の晴れ舞台だったはずが、残念な英語力を露呈することとなってしまった。
また、これと同じく英語のインタビューに苦戦した騎手といえば、2014年にドバイデューティーフリー(G1・現ドバイターフ)をジャスタウェイで優勝した福永祐一騎手だ。
このときも英語のインタビューに対し、しどろもどろ。最後には「サンキューソーリー」という”迷言”も誕生した。
これに対して、2019年のクイーンエリザベス2世C(G1)をウインブライトで勝利した際、流暢な英語で勝利騎手インタビューに答えていた競馬ファンを驚愕させたのが、松岡正海騎手だ。
この光景を見たネット上の競馬ファンはSNSを中心に「松岡、英語すげー!!」「ウインブライトの勝利より、こっちにびっくりした」と驚きを隠せなかった。
もはや世界でもトップクラスといってもいい日本の競馬だけに、今後はさらに海外遠征の機会も増えるに違いない。世界中が注目する勝利騎手インタビューで恥ずかしい思いをしないためにも、トップジョッキーにとっては、英語のインタビュー対策も必要となってくるかもしれない。