“懐かしき豪快馬主関口房朗のG1制覇”朝日杯フューチュリティステークスの記憶~フサイチリシャール~


 フサイチリシャールは関口氏が所有していたフサイチエアデールの子供である。重賞4勝、桜花賞とエリザベス女王杯で2着に好走するなど活躍。そのエアデールが引退し、2番目に産まれたのがフサイチリシャールだった。フサイチリシャールは2003年のセレクトセールで関口氏に9900万円で落札され、2005年9月にデビュー。その後東京スポーツ杯2歳ステークス(G3)で重賞初制覇を決めると、続く2歳王者決定戦の朝日杯フューチュリティステークス(G1)へ出走した。

 朝日杯フューチュリティステークス当日はテレビ番組との企画で誕生したフサイチジャンクのデビュー戦ということもあり、当日はダウンタウンの浜田やフジテレビの関係者が多く来場。関口氏はフェラーリを連ねて競馬場へ来場するというパフォーマンスを見せた。フサイチジャンクはそのデビュー戦を見事勝利し、そしてメインレースの朝日杯フューチュリティステークスを迎えた。

 レースはスロクハイネスとフェイクフェイスの2頭が出走取消となり14頭立てとなり、1番人気はこの年リーディング争いをしていた藤沢和雄厩舎のジャリスコライト。ここまで2戦2勝でそのすべてが圧勝という成績だった。しかしレースはフサイチリシャールが好スタートから2番手に付け、直線に向いて先頭に立つと粘りに粘って2着スーパーホーネットにクビ差を付けて勝利。同馬を知り尽くす鞍上福永祐一騎手の好騎乗が目立ったレースだった。

 朝日杯フューチュリティステークスを制したフサイチリシャールはこの年のJRA賞最優秀2歳牡馬に選ばれたが、翌年のクラシック戦線は皐月賞5着、NHKマイルカップ6着、日本ダービー8着と結果を残すことはできなかった。その後は阪神カップで重賞を勝利したが、5歳時に出走した高松宮記念でレース中に左前脚の腱を断裂し引退、種牡馬となって北海道へ旅立っていった。

 引退後は種牡馬となるも繁殖牝馬に恵まれず2014年で共用停止となり、事実上種牡馬は引退となったが、今年になってダート重賞のエルムステークス(G3)をリッカルドが勝ち、障害重賞の京都ハイジャンプをニホンピロバロンが勝利した。今は北海道の橋本牧場豊畑分場で余生を送っており、現役時代は灰色だった馬体をしていたが、今は真っ白になっているという。

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