ミスエルテの勝利、それこそ「新時代到来」の証か。「異生物」フランケルがもたらすものとは
そして、それが意味するのは、日本競馬にとって間違いなく「希望の光」ではないか。
多くのファンがご存知のように、日本競馬の「血統的な」未来は決して明るいとは言えない。日本史上最高の種牡馬サンデーサイレンスの血が日本を席巻し、その後産駒も種牡馬として活躍。現在の日本競馬の中心に立つのは、サンデーサイレンスの最高傑作であるディープインパクトだ。キングカメハメハもよく頑張ってはいるが、勝率の高さや仕上がりの早さ、クラシック戦績など、ディープインパクト産駒にはやはり劣っている。
一方、フランケルの父であるガリレオは、欧州競馬では史上に残る名馬・名種牡馬であるものの、欧州由来のスタミナよりの血統が邪魔するのか、スピード重視の日本競馬ではまさかの鳴かず飛ばずだった。だからこそ、世界最強であろうとフランケル産駒の日本での走りに不安を抱いていた人は多かったはずだ。
しかし、その不安はすでにほぼなくなっている。すでに2頭もの「主役」が登場した今、フランケルが日本競馬にフィットするということが証明されつつある。