【徹底考察】有馬記念(G1) サウンズオブアース「『現役最強2勝馬』もここが最大のチャンス。悲願を達成するには『漁夫の利』を信じて待つしかない」
これまで菊花賞、有馬記念、そして前走のジャパンCとG1で2着が3度あるが、最も勝ちに近かったのがクビ差で敗れた昨年の有馬記念。勝ち味に遅いことは事実だが、一発があるなら今回だろう。
≪結論≫
VSゴールドアクターという点は『考察』で述べた通り、昨年よりも後方から競馬することによって、一定の成果が得られたように見える。無論、だからといって今回も先着できる保証はどこにもないが、それでも「後ろからでもダメ、前に行ってもダメ」という今春の状況と比較すれば、遥かに見通しは明るい。
しかし、VSキタサンブラックという点では、この秋まったく希望が見えていない。
この秋、京都大賞典、ジャパンCと2走続けてキタサンブラックに完敗している。着順こそ4着と2着で前走の方が優秀だが、こと着差に関しては0.2秒から0.4秒差と開いてしまっている。
京都と東京の違いこそあるが、同じ2400m。1000mの通過タイムは前者が62秒で、後者が61.7秒とほぼ変わらず。ただし、京都大賞典の段階ではこちらが56㎏で、向こうは58㎏を背負っていた。つまり同斤になったことで、そのまま着差が開いてしまったということだ。
ジャパンCで2着。それもゴールドアクターらライバルを負かした価値は決して低くないが、ことVSキタサンブラックに関しては2.1/2馬身差。そう簡単に埋まる着差ではない。
だが、その一方で昨年の有馬記念では、逃げたキタサンブラックをしっかりと捕らえている。
無論、向こうがまだ本格化前だったという見方は出来るが、すでに菊花賞馬でさらには本馬よりも2kgの恩恵があった。そんなキタサンブラックを負かしたのは、逃げ馬に楽をさせなかった好位からの競馬だ。
この点を考慮するとVSキタサンブラックに最も有効なのは、やはり前目からの競馬となる。だが述べるまでもなく、その競馬でゴールドアクターに敵わなかった事実がある。