JRA「負の連鎖」がアリストテレスを襲う!? 堅い阪神大賞典(G2)にギベオン級の「超穴馬」が爪を研ぐ!
21日、阪神競馬場では阪神大賞典(G2)が行われる。過去、幾多の名馬が天皇賞・春のステップにこのレースを選んで勝利を収め、盾獲りへ視界良好といったシーンが繰り返された。一言で言えば「堅いG2」だ。
少し古い話になるが、1991年のメジロマックイーンから2002年のナリタトップロードまでの期間は特にその傾向が顕著に出ており、1994年のムッシュシェクル以外の勝ち馬は全馬がG1タイトルホルダーでもあった。当のムッシュシェクルにしてもアルゼンチン共和国杯から日経新春杯とG2を連勝しての参戦で、単勝オッズ1.7倍の圧倒的支持に難なく応え、続く天皇賞・春でもビワハヤヒデと好戦した強豪である。
この12年間の阪神大賞典の単勝平均配当は「195円」という信じ難い数字を叩き出し、その後2年でダイタクバートラムとリンカーンがそれぞれ220円、140円とG1に手の届かなかった馬達もさらに平均配当を下げるのに一役買った。
天馬ディープインパクトも圧勝し、ゴールドシップに至っては3連覇した阪神大賞典。このように以前から「穴党の出番のないレース」として定評があるレースだが、あのオルフェーヴルが世界最強を示す走りをしながらも敗れた伝説のレースでもある。
「波乱の要素」はどこに潜んでいるかわからない。
ここで今年の阪神大賞典出走予定馬が演出した波乱を少し見てみよう。
ツーエムアロンソ 2021年1月11日 寿S
単勝11480円(14番人気)WIN5 4億8178万3190円
アドマイヤジャスタ 2020年7月19日 函館記念(G3)
単勝7730円(15番人気)WIN5 キャリーオーバー
メイショウテンゲン 2019年3月3日 弥生賞(G2)
単勝3910円(10番人気)WIN5 キャリーオーバー
ナムラドノヴァン 2021年1月5日 万葉S
単勝2650円(7番人気)WIN5 4996万2820円
金鯱賞(G2)のギベオンには及ばないものの、これだけ配当的爆発力のあるメンバーが揃ったレースは珍しい。ここまで来ると、もはやナムラドノヴァンが可愛く見えるレベルだ。
弥生賞(G2)で2歳王者ダノンザキッド(1.3倍)、金鯱賞で3冠牝馬デアリングタクト(1.4倍)と、ここ2週は圧倒的支持を得た確勝級の馬が連敗中である。
この2頭と同じように1倍台前半の支持を集めると見られているアリストテレスが負の連鎖を止めるのか、はたまた2週連続で「億り人」を生み出す大波乱のヒーロー降臨となるのか?週末の阪神から目が離せない。